チキン調教師の朝は早い。

  • 近状報告

    ご無沙汰しております。
    折角ここでまた小話連載始めたんですが、実はちょっと前から体調不良になってしまいまして、
    更新止まっております…。
    あと1ヶ月くらいで直る…と思うんですが見込みなので、話を練りながら1ヶ月くらいはお休みいたします~。
    折角来ていただいて申し訳ないですが、9月からは体調さえ戻れば更新したいので、またそのくらいに遊びに来てやってください。



    拍手ありがとうございます。
    また更新し出しますのでどうぞしばらくお待ちくださいませ~。
  • R18小話です注意!

    その日は日差しの強い日だったが、夕方になって涼しい風が吹き出した。
    バラムの潮風が肌に気持ちいい。
    俺とサイファーは連日のエスタでの任務の疲れを癒すためのバラムでの休暇中だ。
    オダインに散々こき使われてまぁ酷いもんだったぜ。
    そういうわけでバラムのホテルを拠点に釣りをしたり、母さんのところに顔を出して昼飯を食ったり、数日の休暇とはいえ思った以上に癒されていい感じだ。
    19を迎えたサイファーも、18になりたての俺も、今はSeeDとして任務に就く毎日だ。
    記憶と共にガーデンに戻ってきたサイファーとは色々あったし、沢山揉めた。
    でも気が付いたらあいつの事が気になって…仕方なくなってたんだ。
    なんでかわかんねぇけどあいつもその気だったらしくて、今では寮の部屋にも入りびたりですっかりそういう関係になっちまった。

    昨晩もホテルで2人で過ごした。
    別に嫌なわけじゃないんだ。でもまだ慣れてなくて、痛くて苦しい時があって、
    (あいつはデカすぎなんだよ!)どうしたらいいかわかんねぇんだよなぁ。

    ああ、日も落ちてきて、もう引き上げの時間だ。
    ホテルで夕飯をとる約束だから、そろそろ向かわなくちゃ。

    ■■■

    ホテルでの夕飯は、バラム自慢の海鮮料理が満載でうまかった。
    サイファーも最初は眉を顰めながらだったが、最後はいつものふてぶてしさで食事をとっていた。あいつはあんまり口に出して言わないけど、つまりうまいってことだ。

    たらふく飯を食った俺たちは部屋へと引き上げた。
    サイファーが上着を脱いでベッドにほおり投げた。
    俺は思わずビクリと反応してしまう。

    「何ビビッてやがる。…先シャワー浴びるか?」

    「あ、おう」

    俺は促されるまま、バスルームへと足を運んだ。
    熱いシャワーを頭からかぶって自分を落ち着ける。
    いつまでたってもこういう時間は慣れない。気恥ずかしさと、行為への恐怖だ。
    そっと後孔に指を入れて具合を確かめる。
    挿入時の痛みを少しでも減らすためだ。
    くちゅくちゅと中を掻き回すと、なんだかジンと痺れるように熱を持って、
    俺の指に吸い付いてくる。
    あいつのをこんな風に締め付けるんだろうか。
    そこまで考えた俺は自分の考えの恥ずかしさに気付いて、降り注ぐお湯はそのままに
    頭をかきむしった。



    シャワーから出た俺と入れ違いにバスルームに入ったサイファーは、俺の半分の
    時間もしないうちに部屋へと戻ってきた。
    ガシガシとタオルで頭を拭きながらベッドへと近づいてくる。
    腰に巻いたタオルに拭ききれなかった水滴が流れ落ちるのが見える。
    隆起した筋肉を辿る様に流れ落ちるそれは凄くセクシーで、俺は思わず唾をのんだ。

    「何を見てやがる」

    サイファーはそう言って、俺の上にのし掛かってくる。
    身動きが取れなくなる前に、と俺はライトを落として部屋を暗くした。

    「何しやがる」
    「さっき何見てやがるって言っただろ。」

    それは体のいい言い訳だったけど、あいつはフンと鼻を鳴らしただけでライトを
    付けようとはしなかった。納得したみたいだ。
    明るい中での行為なんて恥ずかしくて、やっぱまだ俺には無理だ。

    それでも月明かりに照らされたサイファーがくっきりと浮かび上がる
    ただでさえ堀の深い顔をしているのに、その陰影が更に強調されて、すごく綺麗だと思った。

    その姿に再び見惚れていると、サイファーが俺のタオルをそっと剥がして局部に指を這わせだした。
    それだけでじんわりと熱を持って固さを増してしまう。
    ゆっくりした手つきから、素早く動かすようにと強弱を付けられてすごく気持ちがいい。
    局部だけじゃなく、体全体が熱く火照ってくる。
    それはサイファーも同じようで、触れ合う部分の体温が上がっていくのを感じる。
    「あ…」
    腹部に感じるサイファーも同じように猛っていて、その質量に圧倒されてしまう。
    そっと頬を染めた俺に、噛みつくようにキスをされた。
    何度も角度を変えて唇を合わせる。だんだんと体の奥が疼いてくる。
    それを知ってか、サイファーが後ろに指を押し込んでくる。
    柔らかくなったそこはほぼ抵抗なくそれを飲み込んでいく。
    中をゆっくりと擦られると、痺れたように快感が走った。
    「すげ…いい」
    思わず声をあげてしまった。
    それに気を良くしたのか、サイファーは指を抜くと、自身を俺のそこに宛がった。
    「も、もう入れんの…?」
    早急な行為に不安が募る。
    「我慢できねえ」

    サイファーの体に力が入ったのが分かった。そののちに、俺の中にサイファーの楔が
    撃ち込まれていく。

    「あ…あ…」

    凄く熱くて、もつれて、苦しい。でもほのかに快感を感じる。
    力任せに半分ほど入れられたところで、サイファーが深く息をつく。

    「あー…たまんねえな」

    そうして再びサイファーに口づけられた。先ほどよりも更に激しく唇を吸われる。
    その行為に、埋められた部分が麻痺していく。
    挿入の快感に酔いしれていたサイファーが、意思を持って腰を動かしだす。
    とたんに、痛みと快感が俺の体に叩きつけられた。

    「ああっ…うっ…はぁん…!」

    サイファーが動くたびに、掻き回されるような痛みが襲う。だが、無意識に俺のいい所を擦っていくのかそれは同時に熱い快感をもたらしていく。
    そっとその結合部を見ると、俺のそこに真っ赤に熟れて弾力を持ったものが半分ほど食い込んでいて、その卑猥な様に急いで目を伏せた。
    その時に気付く。
    サイファーは最初に入れた半分より先には挿入していないようだ。
    これ以上は俺が苦しいだけだって思ってるのだろうか?遠慮してんのか?あのサイファーが?

    俺はサイファーらしからぬその気遣いに喜びを感じるとともに、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
    同じ男だからわかる。俺なら最後まで入れて、思い切り突き上げたい。
    だが今でさえ苦痛と快感のはざまに居る俺を、あいつは分かっているのだ。

    「サイファー…」

    受け入れてやりたいが、どうしていいのかわからない。
    その切ない気持ちが、思わず上ずった声と共に出てしまった。

    と同時に、目の前が真っ白になった。何も見えなくて、驚いて上に乗っているサイファー
    を掴もうとしても何も手に感触が無い。
    どうなっているのかと驚いていると、次第に目の前の光が消えて行って、同時に声が聞こえてきた。
    「おい、ゼル!ゼル!」
    俺を呼ぶ声だ。サイファーの。
    眩んだ目を戻すように何度か瞬きをして、目の前を見ると、そこには先ほどと同じようにサイファーがいた。
    ベッドの上で、俺の上に乗っている。これも先ほどと同じだ。
    だが、様子がおかしい。
    サイファーが、少し…ふけた…ように見える。
    「…え?」
    驚いて辺りを見回して更に驚愕する。

    「!!!!!うわ!!ここどこだよ!!??」

    全く知らない部屋のベッドの上にいたのだ。
    サイファーを上に乗せて。



    続きます



    ずっとやってみたかった入れ替わりものにチャレンジです!
    &いつもエロ難しくて回避する傾向になるので、エロにチャレンジ…します…!(エロってどうしたらいいんだ…

    またしばらくここで更新していきますのでお楽しみください~!



    ーーーーーーーーーーー

    拍手ありがとうございます~!
    漫画リハビリかねつつまたやっていきますので遊びに来てやってください~!

  • USJ行ってきました~!

    まみむめも!ずいぶん久しぶりになってしまいました汗
    一回書いた日記が飛んでしまって脱力しておりました…。

    先日USJのクールジャパンに行ってきましてFFライド乗ってきましたよ~!
    スコールのガンブレードあった。現物見るとやっぱり結構大きいんですよね。
    サイファーのガンブレードなんて更に大きいからあれを振り回す凄さが分かりますね。

    ライドもクラウドとセフィロスが切り合っててかっこよかった…。でも早すぎて
    常人の目では追い切れない…笑
    前情報なしで乗ったので7以外の主人公も出ると思ってたんですがクラウドとセフィロスのみでした。
    残念!でもライドの乗る前の映像でガーデンが動いているのが一瞬あってテンションあがりました。

    前も書きましたが、USJでは任天堂ランド計画されてますし、スクエニランド作ろうぜ…。
    ゲームとエンターテイメント施設の相性いいと思うんだよなぁ。
    今VRの施設沢山出来てるし、スマホも普及してるしでいろいろ面白い事できそうなんだけどなぁ。
    ガーデンの中歩きたいし、FH歩きたいし、魔女の城の中歩きたいなぁ。
    観光ソフト作るだけで結構売れると思うんだが。

    あ、サボテンダーのチュロス美味しかったです!青リンゴ味!
    チョコボバケツも可愛い…!
    にしてもお土産コーナーのFFは7と10推しで8が全くなかった…。
    ロゴのグッズが多かったので日常使いは難しいけど、
    ロゴはむちゃくちゃカッコいいから欲しいというジレンマ。


    楽しい一日でした!また来年もFFのアトラクションでたら行きたいと思います!
  • 小話さらにつづき!これで終わりです~!

    こんにちは~!オペオムでインターセプターに痛い目にあったというゼルが、犬と戯れる的な意味で性的に見えて仕方ないにょるです!
    小話続き出来ました~!ようやく完了です!
    おつき合いありがとうございました~!




    あれから何事もなく数日が過ぎた。
    あまりに安寧とした日々に逆に不安が募るほどだ。
    ゼルはあの日のことは何も聞かなかった。いや、いつもと変わらないただの任務だと思っているし、聞いたところで任務内容は秘匿事項だ。俺が話すとは思っていないのだろう。
    念のために口止めもしてあるから、問題はないはずだ。

    そう思って別の任務へと出かけた。
    ゼルもまた、キスティス達と共に別の任務に出かけたようだ。

    何事もなく終わったと確信していた。
    だが、俺の不安は的中することとなる。

    家に帰ると、ゼルがあの日のようにソファへと座っていた。
    だが、前とは違いテレビの電源も入っていなければ何も食べてもいない。
    ただじっと床の一点を見つめて、そこに座っているのだ。

    何があったのかと近づこうとすると、静かにゼルから声が掛けられた。

    「アンタ、女の人と寝たのか」

    ドクンと心臓が鳴った。
    体中の血が一気に下がって、急に体が冷たくなる。
    俺ともあろう者がその場から動けなくなった。
    動揺したのだ。

    女と寝たのなんて過去いくらでもある、だとか気持ちは無い、だとか色々な言葉が一瞬で頭をよぎったが、普段とは違うゼルの様子に何も口に出来なかった。

    「この前の任務、ガルバディア軍で諜報任務だったんだろ?」

    続けざまにピタリと言い当てられて、冷や汗が出る。
    なぜそれを知っているのか?
    あれだけ口止めしたにも関わらずシュウやキスティスが漏らしたのか?まさか学園長が?
    俺は怒りに拳を握りしめた。

    「誰から、聞いたんだ」

    出来るだけ怒気を抑えた声で問いかける。
    こいつにだけは知られたくなかった。
    汚い仕事は、見えないように済ませたかったのに。

    だがそんな俺にはお構いなしに、ゼルは淡々と話し続ける。

    「誰にも。俺がそう思った。」

    床を見つめたまま、言葉を続ける。

    「ガンブレード置いてったろ。」

    心臓が五月蠅いほどに鳴る。

    「モンスター相手じゃないって分かった。」

    手の震えがとまらねえ。

    「着替えも泊まる荷物も持ってかなかったろ」

    呼吸が苦しい。

    「制服や住居一切が与えられるとこだって分かった。」

    こいつは、恐ろしい奴だ。

    「出かける前、髪切って整えていったろ」

    俺の予想を超えてくる。

    「見た目がいるって分かった」

    甘く見ていた。

    「帰るって連絡来てから半日で帰ってきただろ」

    何にも分かってないガキだと思ってた。

    「ガルバディアへ行ったって分かった」

    こいつもSeeDだ。しかも手練れの。

    「帰ってきてから、キスティとシュウのあんたを見る目が変わってた」

    少しの情報から戦況を読み、状況を分析できる。

    「前みたいに同僚としてじゃない、男としてアンタを見て緊張してた」

    俺と同じ、AランクのSeeD。

    「そして、あの日、あんた帰ってきてからおかしかった」

    恐れ入った。

    「普段は夜ベッドまで我慢すんのに、そうじゃなかったし」

    敵わねぇ。

    「『おまえだけだ』って言ったんだ。何度も、何度も、おまえだけだって」

    隠し通せるなんて俺の思い上がりだった。

    「だから分かったんだ」

    すべて言い当てられて、もはやなにも言い返せなかった。

    ただ一つだけ、もっとも恐れていたことだけが口からこぼれた。

    「怒ってるのか」

    当然だと思った。
    俺なら例え任務とはいえゼルが女と寝に行ったら。それだけじゃねえ、男に抱かれに行ったとなれば。
    他の男に貫かれて甘い声をあげるのか?
    体を火照らせて、もっと奥に欲しいとねだり足を開くのか?
    考えただけで怒りに目が眩む。冗談じゃねえ。俺以外にそんな事をするのなんて絶対に許せねえ。
    ふつふつと沸き上がるそれを押さえていると、それまで一点を見つめていたゼルが振り返ってこちらを見た。

    「怒ってねぇよ。」

    何でもないようにさらりと言い放った。

    「だって仕事だろ?」

    あまりにあっさりした物言いに、虚を突かれて言葉が出ない。

    「俺だって行くぜ。それが寝所でも、勝ち目のない戦いでも」

    そうか。
    こいつは…生粋の戦士なのだ。
    俺とは違う。
    俺が守るもののために戦う騎士で、こいつはソルジャーか。
    SeeDを誇りに思い、軍人の祖父を誇りに思う、ソルジャーだ。

    「また、俺にそういう仕事が来ないとはいえねえぞ」

    暗に構わないのかと問いかける。
    だがゼルの答えはスムーズだった。

    「でも、俺だけなんだろ?」

    確信を持って言い切った。
    ああそうだよ。おまえだけだ。
    ガキの頃から俺の心をかき乱し続けてるのは。

    「おまえだけだ。これから先も」

    「ならいい」

    そう言って、いつもの笑顔でニカリと笑った。

    「俺は…おまえが俺以外と寝るのはお断りだ」

    「おう、知ってる」

    ゼルは完全にこちらを向いて、ソファーの背に顔と腕を預けて甘えたようにそう言った。

    「でもお前は仕事が来たら行くんだろ?」

    少しすねたような言い方になったが、今更だ。
    だが、ゼルの答えは意外なものだった。

    「いや、断る。あんたが悲しむ顔は見たくねえし」

    俺はその答えに急に笑いがこみ上げてくる。
    一番最初に仕事内容を聞いたときの俺と同じ答えじゃねえか。

    突然笑い出した俺に、今度はゼルが驚く番だった。
    どうしたんだよ、変なこと言ったか?膝立ちになってソファから乗りだしている。

    「最高だ」

    結局俺たちは正反対のようで似てるって事か。
    俺以外には抱かない抱かれないと聞いて機嫌もいい。

    「今日は外にイイモン食いに行くか」

    突然の俺の提案にまだゼルは理解が付いてきてないらしい。
    わけがわからんという顔でぽかんを俺を見つめている。可愛い奴め。

    「例の任務。いい報酬だったからな。」

    俺は普段の調子でニヤリと笑ってそう言った。
    女のことなど知ったことか。
    俺たちは傭兵だ。コイツのために金を稼いで、コイツに還元する。
    それだけだ。

    ああ、でも、もうこいつ以外には勃たねぇかも。
    ニヤリと笑った俺を見て、頬を染めながら可愛い顔をしているこいつをみて俺はそう思った。


    終わり



    ゼルとサイファーの仕事感の違いが書きたいと思って作り始めたお話です。
    ゼルは意外と現実主義で、仕事だと割り切れるタイプだけど、
    サイファーはロマン派で、仕事とはいえ感情が入ってしまうんじゃないかなぁと思います。
    でも結果的にはお互いのことを考えてるっていうの
    めっちゃ萌えます…。








    拍手ありがとうございます!
    また更新していきます~!
  • 小話更に続きです!ようやくゼル登場…。R-18です!

    2週間も体を合わせていないと疼いて仕方がない。
    女のそこを割開いて体を寄せて自身をあてがうと、期待からか既にそこは濡れて、俺を咥え込もうとしていた。
    そのまま押し込んで、突き上げる。
    ぬるついて、熱く、締め付けられる。
    だが、体の一部が熱くなるだけだ。
    資料でしか素性を知らない女なんかに何も感じはしない。
    ただ余計に飢えて、苦しむだけだ。
    余計なことを考えても仕方ない。
    何度も、何度も、ただ女の欲するままに叩きつけた。
    極まった女はうわごとのように俺の偽りの名を呼び、最後には痙攣して果てた。

    気絶した女からずるりと未だ固くしこる自身を引き抜いた。一度も達していないそこは解放を求めてひくついていたが、アイツ以外の中でイくのは死んでもごめんだった。仕事を選べない俺の、行為へのせめてもの抵抗だ。
    達していない体は火照って仕方がない。戦闘後のような高揚感が俺を包んでいた。

    荒ぶるソコを無理矢理押さえ込んでズボンを履くと、静かにベッドを降りて女のデスクへと近づいた。デスクのデジタル時計が3時を刻んでいる。時間は限られてる。仕事を終わらせなければ。

    長官からコードを受け取るのが22時、俺と会ったのが23時でシャワーを浴びる時間や移動時間を考えればコードがこの部屋にあるのは明確だ。
    まずは、と部屋に入った際に目を付けていたデスク上のスチール製の小箱を手に取る。
    指紋認証で開閉するそれを、眠る女の指にそっとあてがいロックを解除した。
    中には、学園長から聞いていたコードのはいったメモリが、紺のベルベットの布地に置かれていた。
    一発で見つけられたのは僥倖だった。時間が稼げる。
    それを急いで襟の裏に隠していたミニディスクにコピーする。
    少しの時間だったが、いやに長く感じられた。
    箱を元のように戻し、何もなかったように偽装すると静かに部屋を出た。

    闇に紛れて、打ち合わせていた施設の監視の目の届きにくい場所へと足を運ぶ。
    女の部屋に行く前に連絡したおかげで、既にそこにはSeeDが闇に隠れながら待機していた。
    俺が近づくと、2人のSeeDがこちらへ素早く近づいてくる。
    今夜は新月でギリギリまで顔が分からなかったが、それはシュウとキスティスだった。
    フェンス越しにコピーしたミニディスクを渡す。
    二人から、異様な緊張が感じられる。
    「ゼルはどうしてる。何も言ってねぇだろうな」
    体が火照る俺は、無意識にその言葉を漏らした。フェンスに指をかけて2人を強く見つめた。握りしめたフェンスから小さくカシャンと音が鳴った。
    「サイファーお願い。それ以上こちらにこないで」
    キスティス厳しい顔のまま後ろに下がった。
    「今のアンタ、興奮してて…怖い」
    シュウもフェンスから遠ざかりながら自分の体を抱きしめた。
    シュウもキスティスも俺がさっきまで何をしていたかを知っているのだ。俺の任務内容を知っている。
    それでシュウの奴、あの時俺の顔を見なかったのか。
    その時キスティスが俺の下腹に目をやって、見てはいけないとばかりにすぐに反らした。未だ解放を求めるそれはきつく布地を押し上げている。
    「ゼルには言ってないから安心しろ。…服が乱れてる…から、きちんとしておけ」
    軍服を羽織っただけの俺を見てそう言うと、最後に心の底からと言う声色で「ご苦労だった」と付け加えて、2人は闇に消えていった。
    これで、コードはガーデンへ、そしてエスタへと届くだろう。
    俺もその場をそっと離れた。ゼルに知られていないと分かり安心した。

    ■■■

    次の日、俺は副官に呼び出された。
    あの女と関係を持ったことを責められ、そうして数日後、俺は僻地の勤務へと移動させられた。
    狸親父はこの事も分かっていたようで、俺に任務完了を言い渡した。
    後に聞いた話ではあの女隊長が気に入った新人に手を出すこと、そうしてそれを気に入らない副官が僻地へ飛ばすことはよくあることのようだった。
    その後、俺は速やかに除隊申請を出し、そうしてガーデンへと戻ってきた。

    その足で学園長の元へ赴き、経緯の説明と報告を行うと、俺はすぐさまゼルと暮らすマンションへと向かった。

    俺が今日帰ることは事前に知らせてあったからか、家に帰るとゼルは特別驚いた様子を見せなかった。
    ソファに座って、映画を見ながらポップコーンを食べていた。
    口に物を含んだ声で「おかえりー」と言いながら、画面に食い入っている。

    俺は部屋に入るなり、ソファのゼルにのし掛かった。
    3週間ぶりという事もあったが、あんな任務を早く忘れたかった。こいつの中に入りたかった。
    早急にゼルの体を開いて、自身をねじ込む。ゼルが待って、ゆっくりと背を叩くが待ってなどいられない。
    俺の場所はここだと早く実感したかった。
    抜き差しするごとに、コイツの甘い声が漏れて耳をくすぐる。
    俺の名前を切なく呼んでしがみついてくる。
    背に立てられる爪が心地いい。
    あの女にしたように何度も貫いて、感じるコイツに俺も締め付けられる。
    心が満たされていく。
    奥へ奥へと攻めいる。もっと深く交じりたい。
    最奥の襞を何度もこすり、奥の窄まりを責める。
    ゼルが弓なりに背をしならせて悲鳴のような嬌声をあげる。
    窄まりの吸い付くような締め付けに自身が限界を訴える。もう何も我慢しないくていいのだ。
    吸い付きに合わせて勢いよく何度も中に射出する。幸福感と快感と充実感がないまぜになって自然と声が出た。出す度に頭が真っ白になった。
    体位を変えて、汗だくになって、辺りはすっかり闇に覆われたが、俺たちは明かりもつけずその日何度も交わりあった。
    愛しかった。



    月光の薄明かりだけが差し込むリビングで、失神してぐったりとソファに横たわるコイツを見ていた。

    ゼルは何も知らない。
    いや、知られるわけにはいかない。
    もし知れたら、俺を非難し女と寝る方がいいのかと罵るか…はたまた悲しんで涙を流すか…。
    受け入れられるとは到底思えない。
    だが、SeeDは何故と問うなかれ。
    これからもこういう任務がこない保証などない。どうしようもないのだ。

    俺はそこで考えるのを放棄した。今はコイツとの余韻に浸りたい。
    そうして俺は寄り添うようにソファで眠りについた。


    もうちょっと続きます


    サイファーに怯える2人を書きたかったので満足です。
    二人とも劇中ではサイファーに全く動じてないふうだったので、普段と違うサイファーを見てシュウとキスティが怖いと思うっていうのいいなぁと思って入れました!




    拍手ありがとうございます~!!もう少しで完結なので頑張ります~!
  • 小話続き R18です!



    ■■■


    つまりは、ハニートラップというやつだ。
    こんなもん引っかかる奴がアホだと前々から思っていたが、意外と巧妙に仕組まれていて、トラップと言うだけはある。なるほどうまくできている。
    ガルバディア士官学校上がりの新人で、位は曹長。名前はライル。
    それが俺に与えられた人格だ。
    好物はラム肉、キッシュが嫌いで、出身はガルバディア、両親は共に交通事故で故人。剣戟が得手で射撃の成績はまぁまぁ、恋人は無し。現在は軍の寮に入るための引っ越し準備中。
    ガーデンがどうやってこの地位と人物を用意したのかは知らないが、軍に潜入した俺がスムーズにライルとして受け入れられたことを見るに、時折替え玉用の人物を養成学校へ入学させているのかもしれない。
    その立場をそのまま俺にスライドしたってわけだ。
    現に、実際のライルと思わしき人物の写真を見たが、金髪碧眼で体格も俺によく似ていた。俺にお鉢が回ってきたのはそのせいだ。
    本来なら俺はガルバディアでは有名人なんだろうが、好都合にもアルティミシアが消滅する際に皆の記憶もあやふやにしていったおかげで、俺のことを覚えている人間はいない。

    ガーデンの規則ですら遵守するのはだるいと思っていたが、軍の規則ってのはなおさらだ。めんどくさいったら無い。
    俺は集められた新人共と演習場に整列しながらひっそりとため息を付いた。
    その時、演習場に数人の男女が整然とした歩調で入ってきた。そのまま俺たちの前まで来るとかかとを揃えて停止する。
    一人は黒髪の男で狼のように痩せている。もう一人の男は筋肉質で、端正な顔をしている。(一般的にはそう表現する顔だ)そうして金の髪を撫でつけるように帽子を被り直していた。
    そうして、その男に意味ありげな視線を送っていたもう一人の女。ゆるく巻いたブルネットに挑発的な視線。
    …ターゲットだ。
    アイツが隊長で、両隣男は副官か。
    同じ所属に配属するとは言っていたが、こんなに早く近づけるとは、あの狸親父もなかなかやり手だな。

    さて、どうやってあいつに取り入るか。
    そう考えていた俺に、皆に順に名前を名乗らせていた女が近づいてくる。

    「貴様、凄い目でこちらを見ていたな」
    ドクリとした。
    早速見抜かれたかと心臓が跳ねる。

    「Yes,Ma'am」

    ぐっと跳ねる心音を押さえ込んで、口元に少しの笑みを浮かべてそう言った。

    「その瞳、まるで禍時の闇が溶けているようだ」

    出会ったばかりの上官にこの態度はないと自分でも分かっているが、惚れてもいない女を甘く口説くなんて出来るはずねぇ。挑戦的な言葉と共に、女に熱の籠もった視線を投げた。
    女はほう、と何か感心したかのように視線を受け止めると、妖艶な唇からねっとりした声を出した。
    「名乗りなさい」

    「Yes,Ma'am.ライル=ザイフェルト」
    真っ直ぐ女を見据えて腹の底から声を出した。
    女は俺を上から下まで舐めるように見ると、口に弧を描いてそのまま元の位置まで戻ってしまった。
    ふと視線を感じて女の隣に目をやると、副官のガタイのいい金髪が俺を睨むように見ていた。

    以来、俺は女の視線を端々で感じながら勤務に当たっている。俺の所属は情報処理で、退屈ったらありゃしねぇ。
    あれ以来、なかなか女に接触できる機会もなく、俺のイライラは頂点に来つつあった。
    入隊から2週間も経った頃、いい加減退屈に耐えかねて自主トレーニングに使用できる演習場へ通い出した。流石にガンブレードは置いていないので、大剣を手に素振りを繰り返す。
    訓練に汗を流していると、ざわりと辺りが騒がしくなった。
    金髪の副官がこちらを睨んでいた。

    「貴様、新人の割になかなかやるな」
    そう言って、俺に近づいてくる。
    「手合わせでもどうだ?俺が直々にしごいてやる」
    そう言って、有無をいわず構える。
    暇つぶしだ。俺も、無言で剣を構えた。
    相手が飛び込んでくる。ガキン!と金属の刃がぶつかる音が響く。いくらか打ち合って分かったが、こいつもなかなかいい腕をしているが、俺やスコールほどじゃない。
    いいとこ新人SeeDといったところだ。
    次第にその差は明確になっていき、最後には奴は剣を取り落として床に転がった。
    男が息をあげながら、床から悔しそうに睨みつけてくる。
    その時、俺たちを見守る観衆の中に、熱の籠もった視線を感じた。振り返るようにそちらを見ると、あの女がこちらを見ていた。
    床の男には目もくれず、俺だけを熱く見つめている。
    そうして、場が解散する際のすれ違いざま、俺にこっそりメモを手渡してきた。

    メモを見ると、『2300』とだけ殴り書きで書かれていた。
    奴からの『お誘い』だ。

    だがようやく分かった。あの女、副官と出来てやがったな。だが飽きてきたところに俺が来た。
    あの狸親父…。任務前に、俺に引っかかんなかなったらどうすんだって聞いた俺に心配の必要は全くありませんだなんだと言ってたが、金髪碧眼のバルクある奴が好みだって最初に言っとけよ。どうやって引っかけるかなんて柄にもないこと考えちまったじゃねえか。
    新人見回しても金髪は俺だけだ。既定路線だったんじゃねえか、くそ。

    だが、このチャンスを逃すわけには行かない。俺はシャワーを浴びてデータコピー用のミニディスクを制服の襟の下に忍ばせると、ベッドに座ってただその時を待った。

    今夜11時をーーー。


    ■■■



    時間ぴったりに俺は女の部屋を訪れた。ノックをすると、すぐにドアが少し開かれて、入ってこいと合図される。
    隙間に滑り込むようにして部屋に進入する。
    部屋は薄暗く、間接照明の橙の電球色が部屋のあちらこちらに散っている。
    香が焚かれているのか、部屋中に甘い香りが漂っている。
    女はゆったりとバスローブを羽織っていた。胸元から、張りのある胸が覗いている。

    「いらっしゃい、ライル」
    そう言って、俺にスコッチを勧めてくる。
    そのままグラスを受け取って、ペロリとなめる。ピート香りが鼻をくすぐる。
    女も声無く笑って、グラスを傾ける。

    何も言わずただ沈黙が流れた。
    だが、お互いに一瞬たりとも視線を外さない。ねっとりと視線が絡む。
    俺への視線をそのままに、女は部屋の中央に置いてあったベッドへと腰掛けると、バスローブをほどいて肩からするりと滑り落とした。
    「   」
    女の口が何かを発したが、そんな事はどうでもよかった。
    ーー仕事が始まる。

    俺は無言で女に近づくと、そのまま押し倒した。
    乳首を舐めて下肢へと指を這わせる。そのまま下肢を揉みほぐそうと普段の癖でアナルに指をやって気づく。女相手だからココは使わねえんだ。何年も女なんて抱いてねえからな。習慣ってのは恐ろしい。
    正直、ゼル以外に勃つか心配だったが幸運なことに女は声を殺すタイプで、ノるまでは声を殺すアイツに少し似ていた。そのおかげで緩く勃った俺のそこは、既にアイツに入れたくて仕方が無くなっていた。


    続く



    とりあえずここまでです!
    男の抱き方が染み着いちゃってるサイファー萌えます…!
    ゼルがあんまり出てこないですが、このパートおわったらゼルきます!




    拍手ありがとうございます!続き頑張ります~!
  • ゼル誕生日おめでとう!!!

    ゼル誕生日おめでとう~!久しく祝えていなかったのでブログですがお祝いです!
    オペオムの方でもゼル解放されましたし良き3月なりましたね~!
    いやーいくつになっても可愛い!たまらん!強くて、可愛くて、かっこいいゼルが大好きです!早くサイファーとつがえばいいのに!

    折角共闘出せる機会なので、良かったらゼルでフェニックスの共闘してくださる方、私のID載せときますのでフレ申請、是非お願いします~!(拍手ででも申請した旨言って下さると分かり易いです!)

    ID 909562816

    です!名前も にょる にしてます。
    ゼル×3共闘したいんですがフレスコールの方が多くてなかなか揃いません…。
    でもスコ×だとセルフィに変えてくれる人多くて8好きとしてはめちゃ楽しいです。
    サポキャラをゼルかサイファーにしてる人は即フォローしてるんですが、意外と居るのも嬉しいです…!

    興味ある方是非お願いします~!



    小話の続きは月曜に更新したいと思ってます!




    拍手ありがとうございます~!!
    小話も続けてきますので、また遊びに来てくださいませ~!
  • ゼルのレベル解放きた~!

    こんにちは~!オペオムではついにゼルレベル解放きましたね!楽しみです~!!
    セルフィもスコールも武器取れたので、3人でパーティ組んで遊びたいなぁ~。

    また小話でも書きたいと思いまして、いっちょやっていきますのでまたお楽しみください!

    以下Rー18です!ご注意ください。
    サイファーが女性と交わる描写がはいります。もちろんゼルラブですが、大丈夫だよという方のみ
    ご覧ください。


    何も感じない。
    ただ乞われるままにそこへ熱塊をねじ込む。
    それが任務だからだ。
    耳元でかすれたような声がもっとと強請る。
    俺ではない者の名前を呼ぶ。
    ただただ規則的な抜き差しを続け、中を掻き回す。
    以前遊んだ女たちにしたそれと同じだ。
    暖かくぬめるそこに出し入れするのは気持ちがいい。
    生理的な反応で確かに局部は固くなるが、それだけだ。
    あの締め付けられるような気持ちになることは無い。
    切なさと焦燥で追い詰められて、最後に叩きつけるあの情熱は、ない。
    さっさと終わらせて、家に帰りたい。
    俺が考えているのは、ただそれだけだった。



    SeeDは何故と問うなかれ。
    タヌキ親父の口車に乗ってSeeDになったはいいものの、俺にはそんなことは関係ない。

    その話は、タヌキ親父が直々に持ってきた。
    ガルバディア近郊のモンスター退治が終わって夜中ガーデンに帰ってきて直ぐに、
    ゲートで待っていたシュウに学園長が呼んでいると密やかに声を掛けられた。
    無視することもできたが、彼女の声は思いの外真剣で、顔も緊張からか強ばっていた。
    その様子から、何かおかしな事がおこっていると直感した。
    彼女の後を静かについて行く。消灯され、シンと静まりかえるガーデンを、シュウはガーデンで学んだ消音術を使い音を立てずに静かに歩く。普段は我が物顔で歩く俺も、それに習い気配を消して学園長室まで足を運んだ。

    学園長室へはいると、あの狸おやじが向こうを向いて直立していた。
    背中から、普段の好々爺とは違う傭兵施設の管理者としてのオーラがハッキリと感じられた。
    俺が着いたことを学園長に報告すると、シュウはそれ以外何も言わずに部屋を出ていった。俺の顔も見なかった。

    背中を向けていた学園長がゆっくりと振り返る。
    彼女とは違い、まっすぐに俺の顔を見つめる。
    「サイファー、任務明けで疲れているところを悪かったですね。さぁこちらへ掛けてください」
    そう言って、俺を客用のソファへと座らせようとした。
    不審だった。言いしれぬ気味の悪さを感じた。
    俺は一介の兵士で客じゃない。
    「立ったままで良い。何の用件だ」
    俺はその場から動かず、厳しい視線で先を要求した。

    「そう睨まないで下さい。この任務を君にお願いしたいんです」
    そう言って、ファイルにとじられた資料を俺へと渡してきた。
    中を見ると、ブルネットの、緩く巻かれた長い髪の女の写真と共に、そいつに関するであろう資料が綴じられていた。

    何も言わず、顔を上げて話の続きを促した。
    わかっていますとばかりに、学園長が口を開いた。
    「彼女の持つコードが欲しいのです」
    そこでいったん話を区切ると、任務の内容を話し始めた。
    「彼女はガルバディアの防衛庁の長官の秘書と連絡係を勤めている人物です。」そう言うと、少し声を潜めて続きを話し出す。
    「先刻、ガルバディアの防衛庁に潜入させている者から連絡がありました。彼らがエスタに攻撃の意志を持っているということでした。」
    確かに封鎖が解禁されてからと言うもの、最近のエスタの発展は目覚ましく、ガルバディアの経済は低調だ。面白くないだろう。
    「下手をすればガルバディアはエスタに戦争を仕掛けかねません」
    「エスタだって黙っちゃいねぇだろ」
    「その通りです。エスタの科学は未だに世界のトップです。ですが、彼らでもガルバディアの防衛システムは簡単には破れない。でも戦争をふせぐための情報は欲しい。そこで、君に頼みたいのです」
    「エスタからの依頼か」
    「君が知る必要はありません」
    「…ふん。それで?俺に何させたいんだ」
    「ガルバディアのシステムはアクセスするための暗号が毎日変わります。
    それを決めるのが長官であり、漏洩を防ぐため直接システムの管理者へと手渡しされます。
    彼女の手によってです。」
    嫌な、予感がした。
    「長官は決まって22時に暗号を決めます。それを預かった彼女が肌身離さずコードを持ち、7時に管理者へと渡されます。」
    「あなたには、そのコードをコピーしてきて欲しいのです。」
    「秘書といえ当然彼女は軍部エリート出身です。馬鹿じゃない。力で行けば、警戒させます。それでは両国に緊張が走るだけです。これは秘密裏に行われねばならないのです。彼女にも気付かれずに。」
    嫌な予感が、確信に変わる。
    「身辺調査により、彼女が毎夜違う男性と関係を持っているという事が分かっています。君は彼女に近づき、気付かれぬようにデータを持ってくることが任務です。分かりますね」
    体が芯から冷えていく。
    「…俺にその女と寝ろっていいてぇのか」
    「必要ならば」
    「断る」
    その決断は一瞬だった。頭に浮かんだのは、家で待つアイツの悲しむ顔だ。
    だが、このジジイは引かなかった。
    「ゼルのことはわかっています。操を立てているのですね」
    俺たちの関係は周りに隠してるわけじゃない。だが、知った風に言われるのが無性に腹が立った。俺たちの何を知ってるっつーんだ?
    「アンタには関係ない。アイツも関係ない。女にガキでもできたら面倒だ。他の奴に回しな」
    そう言って、回れ右をしようとした俺に追い打ちがかかる。
    「ラグナ大統領の依頼でもですか」
    「…なんだと」
    その名前に、思わず足が止まった。俺には関係ないと言いながら、最後にその名前を出すこの狸の小狡さが憎い。
    「大統領はガルバディアとの交戦は望まれていません」
    あこがれでもあり、反逆罪から救われた恩もある。逆らえないと知っているのだ。

    応えるしかなかった。
    SeeDは何故と問うなかれ。与えられた任務を全うするだけの兵士なのだ。

    「アイツには絶対に漏らすな。それが条件だ」

    そう応えるので一杯だった。





    続きます






    拍手してくださった方ありがとうございます!
    また遊びにきてください~!
  • FF最後の物語展に行ってきました~

    こんにちは!ブログの更新が久しぶりになってしまいました汗

    先日現在開催中の「FF最後の物語展」に行ってきました~!
    FFの歴史を感じられてなかなか良かったです。
    残念ながらFF8はあまり大きく取り上げられていませんでしたが、
    最初のOPの部分の絵コンテの一部等が展示されていて新鮮でした。
    8はオープニングとエンディングなんかを繋げた映像に、OP音楽を付けて流している展示でした。
    公式の解説に、恋愛を中心にした異色の作品って書いてあって面白かったです。
    公式もちょっと異色だと思ってたんですね笑
    あとはFF10や15は専用の部屋があったりして感動しました。

    FFカフェも併設されていて、そこで食事も取ってきてとても楽しかったです。





    でも一番面白かったのは、食事の後のレシートです。



    メニュー略しすぎ!笑
    クリスタルのクレープは後で出してもらうように頼んだんですが、「後 クリスタル」って!笑

    物販ではサイファーのラバストも売ってましたよ~!
    ご興味ある方は六本木でやってるので是非行ってみて下さい!!



    サイゼル妄想では、最近は強いゼルに萌えております~!
    劇中より数年たった、お付き合いしているサイゼルで、サイファーももちろん腕をあげている訳ですが、
    サイファーがゼルを守っているのはもちろんですが、ゼルもサイファーを守っているっていうのが
    すごく萌えます。精神的にも守っていて、サイファーを守る力もあるっていうのがすごくいいなあと思います。
    こういう話を一つ書きたいなぁと思っています。





    拍手押してくださった方ありがとうございます~。
    もうちょっと更新速度あげれるよう頑張ります!



    はじめまして~のコメントくださった方ありがとうございます!
    オペオム萌えますよね~!思い出せないことにゼルは泣いちゃって、サイファーはイライラするんでしょうね~!
    今後ストーリーも進むと思いますので、また二人の絡みが見れるんじゃないかと楽しみにしてます!
    また遊びに来てやってくださいませ~!
  • 遅ればせながら誕生日小話です

    こんにちは!大晦日ですね~。今年も無事サイゼルに萌えた一年でしたが、来年も変わらず萌えていきたいと思います!
    遅くなりましたがサイファー誕生日小話です。
    冬はしっとりしたお話が書きたくなります。
    来年もよろしくお願いいたします~!

    その日は普段よりもずっと寒く、上着無しで外にでるのははばかられる気温だった。
    ただ、空気は澄んで、辺りは人々の活気に溢れている。
    もうすぐ、クリスマスなのだ。
    クリスマスイヴまであと2日と迫るこの日、ゼルはガーデンの中を走り回っていた。
    彼は、昨日からある男を捜していたのだ。
    サイファー=アルマシー。
    言わずとしれたガーデンのご意見番だ。
    一時はガーデンと敵対もしたが、今は再び元の鞘へと戻り、そしてゼルの側に収まっている。
    その男が、昨日から姿を見せないのだ。
    未だSeeD候補生で先の大戦で戦犯となった彼はガーデンから出る際には許可が必要だった。
    だが、ゼルが学園長に確認しても、その許可証は提出されていなかった。
    今も以前のように憮然とした態度をとることも多いが、彼なりのガーデンに対する感謝もあるのか、以前とは違いガーデンの規則を遵守している。許可なく外出するとは考えにくかった。
    今日は特別な日なのだ。
    12月22日。サイファーの誕生日。
    トラビアで任務をこなして、一番の船でガーデンへと帰還したのだ。
    昨日の夜ガーデンに到着したゼルは、早速サイファーの部屋へと向かうが、そこに彼の姿はなかった。
    まさかと思い、自分の部屋へと走って向かうが(以前、おかずにしたとか何とか言ってゼルのベッドで寝ていたことがあったのだ)今回はベッドに彼の姿を見つけることはできなかった。
    もしかしたら雷神の部屋にでも泊まっているのかもしれないと、流石にこの夜分に訪ねられないと思ったゼルは、彼の捜索はいったん諦めてベッドへと沈んだのだった。
    そうして翌朝からサイファーの姿を探してあっちこっちと飛び回っている。

    いつも風神雷神とたむろしている食堂はどうかと駆け込んでみると、そこにはいつものメンツが集まっていた。
    「キスティス!」
    一番手前にいたキスティスに声を掛けると鈴の鳴るような声で迎え入れられた。
    テーブルにはキスティスをはじめ、セルフィ、リノアと女性陣が勢ぞろいだ。
    「ゼルおかえり~!トラビアはどうやった?」
    先日まで任務で行っていたことを知っているセルフィがテーブルに乗り出しながら聞いてくる。
    「ああ、あいっかわらず寒ぃよなぁ~あそこ。でもトラビアガーデンの奴らって活気あるよな~」
    そういってやると、嬉しそうに「そうやろ~」と自慢げに胸を張る。
    それを笑顔で受けながら、食堂にサイファーが居ないかキョロキョロと見回す。
    「さっきからなにか探してるようだけど、どうかしたの?」
    食堂に入ってきたときからの様子を言っているのだろう、キスティスがゼルの様子がおかしいと指摘してきた。
    「あーっと・・・サイファーのやつ知らねぇかな?」
    サイファーとのことはすでに皆が知っているが、やはり直接彼の所在を聞くのは気恥ずかしい。
    「あー分かった!そうかそうかふむふむ」
    何かに気付いた様子のリノアが、にやにやとゼルを見つめる。
    「今日は特別な日だもんね、サイファーの!」
    恋人未満だったとはいえ、流石はサイファーを想っていた彼女だ。知っていてもおかしくない。ゼルは焦って誤魔化そうとするが、セルフィ達勢いは凄かった。
    「えーなになにうちにも教えてよ~!」
    「リノア、何か知っているの?」
    当人のゼルを置いて、女性たちの話は盛り上がる。
    「今日、誕生日なんだよね?」
    ゼルに向かって、かわいくウインクを投げかけてくる。
    気恥ずかしくて頬が赤らんでしまう。
    まわりではセルフィ達が黄色い声ではやし立てている。
    「い、いいだろ!別に!やっぱなんでもねぇ!」
    「よくないやん!はよ見つけぇな!」
    「でも今日は姿を見ていないわね…」
    テーブルを叩いて照れ隠しをするゼルを無視して、女性達はサイファーの所在を思い浮かべる。
    「保健室は見たの?カドワキ先生のお世話になってるかも」
    「カドワキ先生はさっき図書室で会ったで!」
    「そうねぇ…校庭とか?」
    止まらない彼女たちに、ゼルは諦めてしぶしぶ話し出した。
    「校庭にも、部屋にも教室にもどこにもいなかったんだ…」
    沈んだゼルを囲んで、しばらく沈黙が続いた。
    静寂を破ったのはキスティスだった。
    「ねぇ、前もこんなことあったわよね?」
    不思議そうにみんなが彼女を見つめる。
    「ほら、石の家の頃!サイファー、いつも誕生日の前になるとどこかに行っちゃってまま先生が探してたわ」
    それを聞いて不思議な顔をしていたセルフィもようやく記憶にたどりついたのか、そうやん!と続ける。
    「朝ごはん終わるとどっか行ってしもて、いつもキスティが最初におらんことに気付いてまま先生に連絡しとった」
    リノアは初耳のようで、興味津々だとばかりに聞き入っている。
    「どこにいってたんだ?」
    小さかったせいで記憶が曖昧なゼルも同じように食い入る。
    「天窓の屋根の上に上ってたのよ」
    キスティスが笑みと共に懐かしそうに目を細めた。
    「あの一番高かったところか?」
    ゼルも記憶を辿っていく。
    石の家には光を取り入れる天窓が屋根の一段上にあり、3階に相当するほどに高い場所だったはずだ。
    ゼルは当然登れるわけもなく、時折サイファーが屋根の上に登るのも危ないと思っていたくらいだった。
    「なんでそんなとこに?」
    首を傾げてキスティスを見るゼルは年齢よりだいぶ幼さくみえた。まるで当時に戻ったかのようでなんだ懐かしくなる。
    「さぁ?サイファー、理由は誰にも言わなかったから」
    「そっか…」
    「ねぇ、ガーデンの一番高いとこ知ってる?」
    肩を落としたゼルに、セルフィが声を掛けた。
    「うち、バラムガーデンに来たばっかの頃に冒険してん。そんで、一番高いとこ見つけたんよ!」
    ゼルが勢いよくセルフィの方に顔を向けた。
    「3Fの非常階段を抜けると、部屋の入り口があってな、その先の部屋に一番高いとこ登る梯子があるで!」
    セルフィが先ほどと同じような自慢げな顔でえっへんと胸を張った。
    「行ってみたら?」
    それを聞いたキスティスも、もうサイファーはそこにいると確信しているのであろう、肩肘を付いた手に顔を乗せながらゼルに微笑みかける。
    先ほどまで静かに聞き入っていたリノアも、うんうんと頷いている。
    「俺、行くよ」
    ゼルはそう言って、ガタリと椅子の音を立てて立ち上がった。
    パタパタと音を立てて食堂を走り去るゼルを見て、女性達は顔を見合わせて、微笑みあった。


    ■■■


    セルフィに教わったとおり、3Fまで上がり、非常階段を上って部屋の入り口へたどり着く。こんなところに部屋があるなんてちっとも知らなかった。
    以前ガーデンの地下に潜ったときも長年いた母校にこんなところがと驚いたものだが、まだまだ自分の知らないことは多いのだと実感する。
    部屋のドアを開けると、そこは物置のようで古い教材などが棚に置かれていた。
    その奥へと進んでいくと、確かに壁に梯子が掛かっている。
    その梯子を辿って上を見上げると、天井に外に出るための入り口が見える。
    ドキドキしながら、ゆっくりとその梯子を登った。
    入り口を開けると、屋根の上に出る。
    ガーデンの天辺の、尖った辺りだ。
    辺りは凄い風で、こんなところにサイファがほんとにいるのかと左右を見回す。
    と、屋根の縁に座り込む白い背中を見つけた。
    ゼルは風を受けながらその見覚えのある背中へと歩を進める。
    サイファーはゼルが近づく音に気付いて舌打ちをした。
    だがそんなことは気にもとめずゼルはサイファーの隣へと腰掛ける。
    打ち付ける風の強さとその寒さに自然と体が震える。
    と、途端に肩からなにかでくるまれた。
    驚いてサイファーを見ると、白いコートの半分で包まれ、腰を抱き寄せられた。
    サイファーの体温がじんわりと伝わってくる。
    ほんのりとサイファーの匂いもして、ゼルはたまらなくなる。
    サイファーにすり寄って暖を取っていると、近くで声が聞こえた。

    「ここはセントラとは風が違う」

    正面を向いたまま、サイファーがぽつりとそう言った。
    腰に回った手はそのままな所を見るとまだ甘えさせてはくれるらしい。

    「なぁ、なんで高いとこ登るんだ?」

    調子に乗って気になっていたことを聞いてみる。
    暫く無言だったサイファーの顔が、急にゼルに近づいてきた。
    キスされたのだ。
    口を割って舌を絡めて、寒さに震えるゼルを味わう。
    合間に呼吸をする度に白い息が漏れる。
    幾ばくかの後、ちゅっと塗れた音を残して、唇が離れた。
    ゼルは答えが分からずにサイファーを見つめる。

    その視線に、肩頬をあげて笑うと、サイファーは再び正面を向いてしまう。

    「テッペンの景色が見たかったんだ」

    ゼルはハッとする。
    子供の頃の夢は魔女の騎士で、ガーデンにはいってからはずっとトップの実力を誇ってきた。
    ガルバディア軍を指揮したことだってある。
    形だけとはいえ魔女に仕え夢も果たした。

    いつだって上を向いて走り続けている。
    サイファーの野望はいつも大きい。
    常に望むのは高みなのだ。

    ゼルは急に辛くなって下を向いた。
    彼のテッペンには自分は登れない。

    だがそんなことはおかまいなしに、サイファーは続けた。

    「色々やってみたけどよ、結局てめぇの側が一番いい」
    さっき確信したと言って、普段のサイファーとはおもえないすっきりした顔で微笑んだ。

    ゼルは目を見張って、勢いよくサイファーを見つめる。
    すると一つニヤリといつもの風に笑って、再び口づけられた。
    温かい。
    馴染んだ舌に、リズムに溶かされる。

    ゆっくりと口を離して呼吸を整える。
    「俺さ、あんたの誕生日を祝いに来たんだ」
    目を細めて、サイファーが見つめている。
    「でもさ、俺の方がプレゼント貰っちまった気分だぜ」
    そう言ってサイファーへと体を預けた。
    それで気付いたのだろう。
    「冷えてきたな」と言って、ゼルの足の下にも手を添えだした。
    腰と足に回された手に訳が分からんという顔をすると、サイファーが口を開いた。

    「俺もプレゼント貰うとするか。精々楽しませろよ」

    そう言って、ゼルを抱き上げたのだ。
    そうして歩き出したサイファーに、屋根の上だけだからな!はしご下りたら歩くからな!と声を上げながら、居心地のいいその腕の中を堪能する。

    サイファーだけじゃない。ゼルも結局この男の側がたまらなく幸せなのだと理解する。
    生まれた日にそれを確信したと言い切ったこの男になら、プレゼントをやってもいいと思いながらゼルはあんまり抵抗しないでやろうと決めたのだった。


    終わり




    ーーーーーーーーーーーー

    拍手押してくださった方ありがとうございます!
    来年もまた遊びに来てくださいませ~!
    ぽつぽつ更新していきたいと思います!
  • オペオム内のサイゼルのやりとりたまらん…!

    こんにちは!オペオムについにゼル専用が来て歓喜のにょるです!
    シドイベントでは恩恵だけどあんま刺さらず活躍しきれなくて残念ですが、可愛いから許す!
    しかも11章での風紀委員とイベントめっちゃ萌えました…!

    サイファーと、ビビってるのはおまえだ合戦してからの、ゼルのあ・ん・だ・と~?で萌え死んだ。
    しかもサイファーの「お前一人くらい居なくてもなんとかなる」発言からの、「弾除けくらいにはなるからついてこい」でデレまくる!!
    とどめにスコールの、ゼル、サイファーを刺激するな→刺激してないぜ?→自覚無しか…
    の流れなんて
    同人誌で読んだことあるわ!!!
    そうなんだよね~自覚無しなんだよね~…。そんで先に自分の気持ちを自覚したサイファーがやきもきするんだよな~。わかるわかる。
    シナリオライターの人のサイゼル捉え方がまんまサイゼラーのそれと一緒でびっくりしました。
    原作では、サイファーって割とスコールにちょっかい掛けてて、ゼルは歯牙にも掛けてないって感じだったと思うんですが(サイゼラーの私がいうのもなんですが)、オペオム内では完全にゼルとサイファーがちょっかい掛け合う感じになっててスコールがそれをやれやれって言いながら心の声で突っ込むのがお約束になってるんですよね。
    それがサイゼル感を加速させる…!
    あー萌えた…見ててはずかしいやつです笑

    また何か更新したいんですが正直なにを更新しようか迷っていたりします。
    また小話にするか、Gifアニメにするか、漫画久しぶりに描くか…。描きたいことは多いんですが、その話をどの媒体で書くのがよいか決めれずズルズル更新止まってます…。オペオムからネタ引っ張って漫画の練習でもしようか…。迷います。
  • MIAの続き小話!


    こんにちは!ご無沙汰してます!
    最近はオペオムで新婚旅行と称してサイファーとゼルの二人旅をしているにょるです。
    サイファーもゼルも全体HP攻撃持ちなので以外と相性よくて、結構サクサク倒せてもういろんな意味でウフフ状態です。凄い楽しい。レベリングや共闘周回等の苦行が多いので、疲れたら2人に癒されてます。
    私の直近の出来事では、他作品ですが声優イベントのチケが当たりまして、行って参りました~。
    森川智之さんに会って?きましたよ~。楽しかった…。8もオペオムやキンハとかで声優付いたことだし、ナンバリングごとに声優イベントやればいいのに…。
    サイファーとゼルの掛け合い聞きteeee!
    子安さんとのんたんの掛け合いだけど笑
    ゼルの声はまだちょっと違和感があるんですが、結構慣れてきて、格好良さもあっていいかなぁと思えてきました。
    サイファーはもうどう聞いても子安さんですが、こっちも割と馴染んできていいかもと思えてきました。
    リメイクってなったらきっと声も付くんでしょうけど、楽しみ半分、怖さ半分といった感じです。

    そんなこんなで、MIAの小話書きましたので、お楽しみ下さいませ~!
    ※前回の最後の方に出てきたオリキャラが出張ります。OKな方のみご覧ください。



    「いねぇ」

    サイファーは部屋のドアを開けて固まっていた。
    いや、固まっていたというより、怒りに震えていたと言った方が正しいかもしれない。
    いつものように朝食を取ろうとゼルの部屋へと迎えに来たはいいものの、
    開いた先の部屋はもぬけの殻だった。
    これが初めてなら、そういう日もあるだろうと納得はできる。
    だが、ここ1か月で5度目だ。
    今までは、ほぼ毎日自分と朝食を取っていたにもかかわらず、である。
    心の中から、ふつふつとゼルに対する不審が沸き起こる。

    「どこに行きやがった」

    サイファーはイラつきをぶるける様に近くの壁を思い切り殴ると、
    コートを翻してその場を立ち去った。


    ■■■


    「もう8時だぞ、そろそろ起きろよ!」

    SeeDの寮部屋に、澄んだ声が響き渡る。
    普段とは違い、前髪の立たない、寝癖をつけた頭を掻きまわしながら、ニヴァンがソファで眠るゼルを叩き起こした。

    クッションでバフバフと顔を叩かれたゼルが、むくりと起き上って伸びをする。

    「洗面所先使うからな。ったく2階上のお前の部屋に帰るのなんて直ぐなのによ」

    洗面所で顔を洗いながら、ニヴァンがゼルに苦言をこぼす。

    「そう言うなよ~。眠くなっちまったんだから、しょうがねえだろ~
    減るもんじゃねえしよ!」

    ゼルもソファから起きだして、部屋の冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターを
    一気に仰いだ。

    「にしても昨日の試合すごかったな!最後の最後で大逆転の1点!痺れたぜ!」

    昨日のTV観戦でのバスケの試合を思い出したゼルが、握った殻のペットボトルを
    潰さんばかりにしながら、ニヴァンを見遣る。

    「ああ、レンジャーズは最高のチームだ」

    洗面所で前髪を整えていたニヴァンが、鏡越しにゼルにニカリと笑いかけた。


    ■■■


    朝の支度を終えた二人は、一緒に朝食を取るべく食堂へと降りてきていた。
    仲の良い友人との食事はうまい。
    前も確か同じようなことを思ったとデジャヴを感じながら、
    ゼルはニヴァンと賑やかなガーデンの食堂にいた。
    ニヴァンに教えを乞うたあれから、二人の仲は友人と呼べるまでになっていた。
    共にボーイフレンドを持つ者同士話もあったし、元々気性も似たり寄ったりだったようで、
    好きな物も似通っていた。
    ニヴァンもこういうことを話せる友人はいなかったそうで、俺にとっても同じだ。スコールたちには相談できないサイファーとのアレコレも、彼の名前こそ伏せていたが、夜の行為の事まで相談できる(しかも的確なアドバイスが来るときた)
    兄貴分のような、素晴らしい友人だ。

    昨晩も、二人とも応援するバスケチームの準決勝とあって、夜遅くまで部屋へと
    入り浸ってそのまま泊まらせてもらった次第だ。
    最近はそういったことが増えていたことが少し気がかりだったが、
    久しぶりにできた新たな友人との付き合いが楽しくて仕方がなかった。

    「朝からそんな量の肉が良く食えるな?」
    「お前こそ、朝から揚げパンかよ」

    お互いの食事をからかいながら、其々が勢いよく食事をかき込んでいる。

    「あいつがさ、今日バラムに任務でくるんだよ」
    ニヴァンが口いっぱいに肉を含みながらゼルに話しかける。
    「あいつって?」
    ゼルも負けず劣らず、頬にパンを詰め込みながら答えた。
    「彼氏」
    「ああ、そうか。泊まってくのか?」
    「そ。だから今日は泊めねぇからな。部屋帰れよ?」
    「しゃーねーな。遠慮してやるか!」
    「えっらそうに」

    ニヴァンが咀嚼し終わった肉を飲み込んで、嬉しそうに笑う。
    どちらかというと普段ピリついた雰囲気を纏う彼だが、楽しみだと顔に浮かんでいる。
    鈍感なゼルにも分かるくらいには浮かれてるのだ。
    なんだかこちらまで嬉しくなって、相手の事をもっと知りたいと思う。

    「そういえばさ、あんたの彼氏って何て言うんだっけ?」
    新たなパンへと攻略を移したゼルが、ニヴァンへと顔を向ける。
    図書室の書架で見たきり、今まで会った事も、ニヴァンに聞いたこともなかったのだ。

    「リード」

    そう言った顔は、完全に恋するそれだ。

    「そうだ、リードだ!」
    「なんで知ってんだよ」
    「書架の睦言で聞いたから」
    「そういやぁそうだったな」

    この野郎覗きやがって!とニヴァンがゼルの首に腕をまわして、
    ロックを掛けるふりをする。
    こういうこと話せるってすげぇ楽しいとゼルが感じたその時だ。

    突然、空気が震えて二人の鼓膜へと稲妻のような怒号が飛び込んできた。

    「何のつもりだテメェ!!」

    そう聞こえると同時に、座ってゼルに腕をまわしていたニヴァンの身体が
    宙に浮きあがった。
    いや、ニヴァンの後ろから、男がニヴァンの首に腕をまわして締め上げていたのだ。
    先ほどニヴァンがゼルにからかいでやったものとは比較にならないほどの強さで
    締め付け、そして強制的に立ち上がらされる。

    そのはずみで蹴り倒した椅子が勢いよく転がって、派手な音を立てた。

    食堂が、一瞬で静寂と緊張に包まれた。一気に視線がゼルたちへ集まる。

    何が起こったのかと固まった刹那、その聞き覚えのある声に冷や汗がどっと噴き出る。
    同時に声の主を確かめるために振り返って、それが確信に変わる。

    「サイファー!!」

    鬼のような形相のサイファーがニヴァンを締め上げていた。

    「な、何やってんだよ!離せって!」

    瞬時にニヴァンをロックするサイファーの腕にしがみついて、それを外そうと試みる。
    が、本気で締め上げているその力はものすごいもので、とてもゼルの力では
    外せそうもなかった。

    「サイファー、どうしたんだよ!」

    それでもなお取り縋るゼルに、サイファーがようやく視線を向けた。

    「ずいぶんとお楽しみだったようだな、こいつと」

    冷たい視線だった。最近のサイファーでは考えられないような、見下すような視線だ。

    何を言われているのか分からないゼルは、何と言ってよいのか言葉に詰まってしまう。
    それを肯定と捉えたのか、サイファーは刃のような言葉を続けた。

    「昨日はお泊りか?こいつの部屋だろ。先週もあったよな?先々週もか?」

    心当たりがあるそれに、バクバクと心臓が高鳴る。

    「ケツが軽くなったなぁテメェ。最初はあんなに嫌がったくせによ」

    そう吐き捨てるように言うと、怒りからかニヴァンを締める腕が更に締まったようで、
    呻いて抵抗していたニヴァンから苦しそうな声がする。
    周りから息をのむ音が聞こえる。だが、サイファーの剣幕とオーラに、助けに現れる者はいなかった。

    ゼルもまた、周りの目と動揺のあまりサイファーに説明ができない。
    声にならない、音のようなものが口からでるばかりで、
    普段から自分よりも大きなこの男が、恐怖から尚一層大きく見える。

    だが、サイファーとはこういう男だったと急速に今までの記憶が沸き上がってくる。
    最近の彼が自分に対して少し丸くなっただけで、本来の彼の気性はこうだったはずだ。
    風紀の名を借りた半分喧嘩まがいの校正や、命令違反、不遜な態度・・・。
    なぜ、それを忘れていたのかと悔やんでも遅い。

    その時、サイファーの目が嫌な感じに細められた。
    とどめを指す気なのだと、ゼルは今までの経験からすぐに分かった。

    「サイファー!よせっ!」

    そう言い切るかどうかの刹那、自身の声よりも更に低く響く芯のある声が食堂に響いた。

    「サイファー止めるんだ」

    遠巻きに自分たちを囲んでいる生徒達が、その声の主の為に道をあける。
    彼らの間から出てきたその救世主に、ゼルは思わずその名前を呼んだ。

    「スコール!」

    サイファーは心底嫌そうにそちらを見ると、その姿を確認するやいなや軽く舌打ちをした。

    「そいつを離せ。話はそれからだ」

    彼らの前にまったく臆せず近づいたスコールは、有無をいわさぬ勢いでサイファーに命令する。
    以前のスコールならば、どこで何が起ころうが我関せずを貫いただろう。
    だが、今のスコールは違うと知るサイファーは、ニヴァンに一瞥をくれると彼をほおりだすように解放した。
    床に転がったニヴァンが、ゴホゴホとせき込む。

    「これで満足か?あ?」

    そうスコールに凄んだサイファーが、興が削がれたとばかりに肩をすくめる。
    「勝手にしろ」
    そう言い捨てると、出口に向かうサイファーに聴衆達はサッと道をあけた。

    未だ床でせき込んでいるニヴァンに、スコールが近づいてしゃがみ込み容態を確認する。

    「問題無さそうだ、落ち着いて呼吸をしろ」

    そう言ってニヴァンを支えるスコールが、今度はゼルに向かって言い放つ。
    「何があったか説明してもらうぞ」

    ゼルは危機を脱した安堵と説明の難しさに頭を抱えてしゃがみ込むと、静かに頷いた。


    ■■■


    念のためにニヴァンを保健室に運んで手当を受けたのを見届けると、スコールが人払いをして二人に向き直った。

    「何があった」

    たったその一言だったが、有無をいわさぬ力があった。
    最近のサイファーは比較的穏やかだったにも関わらず、あのようなことが起こったのはなぜか?と問われたのだ。

    ニヴァンもこちらを見ているのがゼルには分かった。
    サイファーだから、という理由では誤魔化せないのは明白だった。

    「俺と、こいつ…ニヴァンができてると、思ったんだと思う」

    スコールがピクリと反応するのが分かった。
    こんなこと、絶対に言えないと思ってたのに、こんな形で言うことになるなんてと運命を呪った。

    「じ、実は俺、付き合ってんだ」

    誰ととは言わなかった。いや、最後の羞恥心で言えなかった。
    スコールの軽蔑の目が怖くて顔が上げられない。

    「いや、薄々気づいてはいた」

    彼から発せられたのは、意外な言葉だった。

    「半年ぐらい前からサイファーのやつお前にべったりだったからな」
    そうして上目でこちらを伺うゼルに、心配するなと口元に孤を作る。
    「以来、食堂で一緒に食事を取りだしただろう?何かがあったとは思っていた」
    そうしてニヴァンを見ると、納得がいったという顔をした。
    「ニヴァン=アダムスだな。あんたに嫉妬したってわけだ

    そうして災難だったな、と最後に付け加えた。
    だが、驚いたのはスコールではなくむしろニヴァンの方だった。
    「あんたが付き合ってたのってあのサイファー=アルマシーだったのかよ!」
    元々大きな目を更に大きくして、ニヴァンがゼルを見やる。
    「し、知ってんのか」
    思わぬニヴァンの反応に動揺して、ゼルの声が少しどもった。
    「このガーデンであいつを知らない奴なんていないだろ普通!マジかよ!」
    そうして一瞬天を仰ぐと、今度は真剣な眼差しで続けた。
    「あの激情家相手ならなおのこと、俺の部屋なんか泊まってたらやばいだろ」
    その言葉に、今度はスコールが反応する。
    「どういうことだ」
    「つまり、恋人がいるのに他の奴の部屋に入り浸ってるから相手が怒ったってこと」
    俺もサイファー相手って分かってたらもうちっと警戒したんだけどな、と続ける。
    それを聞いて、スコールが額に手を当ててながーいため息を漏らす。
    「ゼル」
    呼ばれたゼルは、ビクリと肩を震わせた。
    「俺もこの手の事は苦手だが」
    そう前置きするとゼルに向き直った。
    「暴力を振るったサイファーは確実に悪い。学園長にも相談するが、数日の謹慎になるだろう。
    だが、お前も少し軽率だったんじゃないか。
    きちんと自覚をもったほうがいい」

    言われてみて、初めて自身の考えの甘さに気付かされる。
    サイファーの気持ちを、全然考えてなかった。

    「サイファーときちんと話すことだな」

    そう言うと、スコールは腰掛けていたベッドから立ち上がった。
    ニヴァンと目を合わせて頷き合うと、事情は分かったと部屋から引き上げていった。

    ベッドに横たわるニヴァンも、「俺も暫くしたら部屋に戻る。
    リードに慰めてもらうから気にすんな。
    お前は行くべきところがあるだろ?」と笑いながら言った。

    ゼルはすっくと立ち上がると、今度ちゃんと紹介するから!と言い残して、サイファーの所へと向かう。
    後ろから、次は締め上げは無しだぞ!と声が響いた。

    ■■■


    サイファーの居る場所はすぐに分かった。
    ガーデンの生徒たちが、機嫌の悪いサイファーの噂をそこかしこでしていたからだ。

    その声に導かれて、ゼルはガーデンの秘密の場所へとたどり着いた。
    貯めたストレスをモンスターにぶつけるため、訓練場で暴れたらしい。
    重い非常扉を開けた先に、その背中はあった。
    季節はだいぶ寒くなり掛けて、一枚羽織が必要なくらいだ。
    コートの裾が、ゆったりと吹く風に靡いている。

    ゼルは急に怖くなった。
    もう、振り向いてくれないんじゃないかと。
    もう、俺に愛想が尽きたんじゃないかと。
    そう思ったのだ。

    一度そう思うと、なかなか口から声が出てこない。
    相変わらず経験の乏しい彼は、こういう時なにを言えばいいかも分からない。
    ただ、彼の背中を見つめるしかなかった。



    「いつまでそうしているつもりだ?」

    未だ後ろを向いたままのサイファーから、低い声が投げかけられた。

    「サイファー」

    名前を呼ぶのが精一杯だった。

    だが、その声に答応するようにサイファーがゆっくりと振り返った。
    いつもと同じ男の筈なのに、まるで知らない男のように感じられる。
    ゼルがゴクリと唾を飲み込んだ時、サイファーが口を開いた。

    「そんなにあいつがいいのか」

    驚きと共にとっさに言葉が飛び出す。

    「違う!」

    そんなことを考えていたのかと愕然とする。
    自分の甘い認識が、恋人としての自覚のなさが、この男にそう考えさせたのだ。

    「あいつは、ただの友達だ。いや、只のってことはないか」
    いったんそう区切ると、ゼルは続ける。
    「俺に男との寝方を教えてくれた奴がいたっていっただろ。それがあいつだ。」
    サイファーの目が少し見開かれる。驚いた、といった様子だ。
    「あいつにはちゃんと恋人が居るから、俺たちは何にもないんだよ」

    そう言って、ゼルはサイファーへとゆっくりと近づいていく。
    目の前の知らない男が、次第に慣れ親しんだ男になっていくような気がした。

    「スコールに言われたよ。恋人としての自覚を持てって」

    目の前にしたサイファーに向かって、しっかりと言葉を紡ぐ。

    「サイファーごめん。俺が悪かった。あんたに心配かけた」

    そう言って、広い胸に頭を預けて抱きついた。
    もうこの男は、拒否しないはずだ。

    静かにゼルの言葉を聞いていたサイファーも、寄り添う体温を抱きしめ返した。

    「俺で、男に目覚めたのかと思ったぜ」

    末恐ろしいことを言う目の前の男を、弾けるような素早さで見やる。

    「んなわけあるかよ!俺はこう見えても女の子が好きなんだよ」

    それを聞いたサイファーの片眉がゆっくりと動いた。

    「俺 以 外 は 、だろ?」

    もう、いつもの自信にあふれたサイファーの顔だった。
    ほっとした。自分の軽率な行為によって失ったかと思ったものが、ここにある。

    「あんただってそうだろ!」

    なぜか負けたような気になってそう言い返すと、
    ああそうだ。なんて言葉が返ってくる。
    たまらなく愛おしさが沸いてくる。
    普段なら絶対に断られそうだけど、今なら聞いてくれそうな気がする。
    そう思ったゼルは、思い切って口を開いた。

    「なぁ、今度紹介させてくれよ、ニヴァンとその恋人のリードに」


    end
  • サイファーのアーティファクト検討!


    こんにちは~!早速サイファーを手に入れて、ブン回しましたよ~!!結果、爆死せずに済みました。良かった…。無事サイファー、風神雷神共に相性専用ゲットできました。そして早速サイファー完凸させました~!!強いっ!デバフで簡単に弱点作れるのでなかなかいい感じです!

    今はキスティス共闘に入りながらひたすらアーティファクトを厳選してます…。

    キスティの共闘は、キスティとサイファー(自分)揃うと空気読んでラグナとかスコール出してくれる人と出会えて凄く楽しいです!

    アーティファクトの厳選もやってはいるんですが、赤2つが全然出ないもんよ…。
    ダメージ出るように優先して付けてるんですが、同じく厳選してる方の為に私の情報載せときますので、よかったら参考にして下さい。
    もしプレイしてる方で他パッシブ持ってて、比較してくれる方が居たら、拍手からでいいので是非教えてください!

    自サイファー:相性付、専用(インペリアル)青武器
    クリスタルの基本パッシブ全部付で
    基本攻撃力:1709

    多分、サイファー完凸でまで育てた方は上記のステータスだと思います。

    私の付けているのが
    ・攻撃力108 2つと、攻撃力65、万年候補生★★(以下万年)なので、手元にあるものでダメージを比較したいと思います。

    以下、1-1のゴブリン1匹相手(サイファーは全体攻撃のためダメ変わります)でアーティファクト(以下AF)付のダメ検討です。
    すべて5回行って、その平均値です。

    ■すっぴん(AF無し)
    攻撃力:1709
    ブレイブ:1122
    雑魚チラシ:1972(一発目)
    血祭り:787(一発目)

    ■攻撃力108
    攻撃力:1817
    ブレイブ:1197
    雑魚チラシ:2111
    血祭り:839

    ■攻撃力65+万年
    攻撃力:1774
    ブレイブ:1172
    雑魚チラシ:2099
    血祭り:840

    ■攻撃力108×2
    攻撃力:1925
    ブレイブ:1270
    雑魚チラシ:2220
    血祭り:889

    ■攻撃力108+攻撃力65+万年
    攻撃力:1882
    ブレイブ:1243
    雑魚チラシ:2241
    血祭り:895

    ■攻撃力108×2+攻撃力65+万年
    攻撃力:1990
    ブレイブ:1308
    雑魚チラシ:2368
    血祭り:946

    因みに2匹時と1匹時のダメの差は1,5倍です。
    week乗ったときもダメが1,5倍になります。
    weekは2つまで乗ります(遠距離物理、風、デバフのうち2つ)

    上記の数値より、攻撃力が108上がった時は
    ブレイブ:約75
    雑魚チラシ:109~139
    血祭り:約50
    の増加があるようです。

    もし108を×3したときの予想値
    攻撃力:2033
    ブレイブ:1345
    雑魚チラシ:2329
    血祭り:939

    108×3よりは、現在の方がダメ出る計算ですね。
    前は108×3にしてたんですが、体感そんなに108×2+65+万年と違いない無かったです…。微妙に、108×3の方が弱いかなぁ~くらいです。

    それぞれ、
    万年★★は雑魚チラシと血祭りを5%アップ、★は2%アップ
    血祭り★★は血祭りを10%アップ、★は5%アップ
    雑魚チラシ★★は雑魚チラシを10%アップ、★は5%アップ
    と分かっているため、迷うAFが出たときにダメ値計算できると思います。

    雑魚チラシ★★沢山付けると、ブレイブあふれるので、最大ブレイブアップを一緒に付けると良さそうですよね。
    逆に血祭りはweek乗ってないとあんまりダメ出ないので、血祭り★★は一つあってもいいかなと思います。

    とりあえず私の場合は、あと血祭り★★とダメ108か万年★★が欲しいかなぁというところです。サイファーはターン速度遅いので、デバフスピードアップ★★も正直惹かれます。

    計算値が分からないですが、おそらく攻撃力が1上がるとダメ0、7くらい上がってるみたいです。(ゴブリン相手です)
    上記以外の攻撃力AFが出た際の参考にしてください。

    因みにですが、AF合成回数は100回くらいやっているのですが、赤赤AFがでたのは1回、血祭り★★1回(もう片方がHPアップのため見送り)、万年★★4回くらい、108 4回、デバフスピード★★2回、雑魚チラシ★★0回です。
    運とは分かってますが、先が長い…。幸いにもクリスタルがゼルと同じなので、地道にやっていこうと思います。
  • サイファー参戦~!!!!

    こんにちは~!
    なかなか更新できておらず歯がゆい毎日です。gifは枚数いるのでやっぱり根気がいりますね…!でも動いたときの感動ひとしおです。出来上がり見ると楽しいです。
    それはそうと、オペラオムニアサイファー参戦~!!!!待ってたよー!!!この前のセールで課金してまってたぜ!スマホゲーやってない方にはよく分からない話が続いて申し訳ないですが、もうしばらくはこんな感じだと思います汗
    ブレイブエクスビアスの方もゼル参戦!!と8祭りになってますね!!!
    私はBEはやってないんですが、動画勢になりそうです…!
    にしてもサイファー…!12章くらいで魔女イベと共にくるかと思ってたので、意外と早くてびっくりです。ゼル専用武器のが早いかと思ってました。まだ職場なので動画見れてないんですが、この衝動を押さえきれず書き込みです!
    家帰ったらまた書きます~!!
    サイゼルで出撃楽しみ~!!!



    こんばんは!追記です!
    動画見ましたよ~!サイファーあいかわらずカッコいいなぁ…。
    スコールとサイファーと共闘で戦うの燃えます!
    にしても、サイファーとゼルの顔イラストの骨格の作りと目のパチパチ具合の差すごい!デフォルメされててもやっぱりサイファー可愛い感じには描かれてないんですが、ゼルは目が女性キャラ並におおきくてショタ加減がハンパないよ!
    ゼルの体もちょっと小さめに作られてるから、サイファーと並べたときの差とかたまらんっ!!
    あー明日が楽しみですね~!ブン回しますよ~!風神と雷神まで一緒に引けるなんてラッキーっす!!3人揃って強くしたいなぁ。
    でもまだゼル専用が控えてるから、気を引き締めてまわそう…。
    防具もサイファー、ゼル共にきましたね!同じ画面内に二人の服があってニヤニヤしました。
    ガードメダルはゼル用に取ってあったので、取り急ぎサイファーにまわせるので、またちまちま共闘で貯める感じにします!
    にしても20枚きついですね~。
    年末はセフィロスとかノクト来るだろうから、12月か2月くらいに専用かなぁ…。
    とりあえずスマホゲーを今はやってますが、小話書きたいのでこのサイファー関連が終わったら浮上しようと思います。
    また遊びにきてやって下さいませ~!



    拍手押して下さった方ありがとうございます!
    ゼルとサイファー愛でつつ、がんばります~!
  • ゼルとサイファーの生英語聞きたいなぁ…!

    こんにちは!ごぶさたしています!
    相変わらずゼルとサイファーを愛でる毎日です!
    最近、実は英語の勉強をしています。ゼルやサイファー達が使用しているのがおそらく英語だろうという(見た目どう見ても外国人ですし)ところから、彼らが使う言語を理解したい!という一心でやっていたりします。
    他にも、海外だとサイゼラーさん結構多いのか、seifer/zellで検索掛けると、スゴい数の小説がヒットするんですよね。
    これを読みたいなぁという野心もあったりします。
    いやぁ英語で話すゼル可愛いなぁ…!多分スラングだらけなんですよ!サイファーあたりは実は結構きっちりした英語しゃべるんじゃないかなぁ。ああみえて芯はしっかりしてる男だと思ってます!
    まだまだ始めたばかりですし全然ですが、ちまちまやっていこうと思います!

    オペオムは相変わらずゼル待機中ですが、専用武器持って無い人が増えてきましたので、そろそろゼルの番来るんじゃないかと待機中です!そわそわ…!

    更新に関しては、早速企画のgifアニメ作成してるので近日中に出せるのと、またここで小話やりたいと思ってます!
    ここ2週間会社で引っ越しがあって、休みがほぼ無い有様だったのでちょっと更新停滞してました…。早く書きたいのにっ!
    ので巻き返して早めにやれるよう頑張ります~!







    以下拍手お返事です




    拍手押して下さった方ありがとうございます!ほんとに元気が出ます!!更新頑張ります!!





    お手手パシパシしてる~のコメント下さった方ありがとうございます!
    二人のセクシーさはスゴいと思うので一端でも感じて貰えて嬉しいです!こんな風に絡んでるのかなぁ~なんてこれからも眺めていただけるよう頑張ります!素敵なコメントありがとうございました!




    80手の更新楽しみに~のコメント下さった方ありがとうございます!
    皆様がドン引きするんじゃなかとドキドキしながら出したので、そう言っていただけてとても嬉しい&安心しました!
    ほんとにいろんな形があって、沢山紹介したいので精力的に更新したいと思います!また遊びに来て下さいませ~!
  • お盆はいかがお過ごしでしょうか

    こんにちは!久しぶりに普通のブログです。
    ちょっと前にやり出したオペラオムニアですが、順調にゼルを育てております。私はゼルのATMなので、専用きたら課金して全力でガチャブン回しますが、ゼルの専用武器がまだないのでまったり育成という感じです。サイファーまだかなぁ…でも武器がハイペリオンしかないからオリジナルになるのかなぁ…。
    話は代わりまして、コミケにいって参りました~!
    ゼルコス方もお見かけして眼福な一日でした!8の本も買えたし、オペオム本もかえたしで、いや~やっぱり楽しいですね!
    好きなもの共有できるのは本当にいいですね!私の友人のオタクの中で、8が分かる人はいても特に萌えてる人はいないので、集まっても普段は8は話題にしないんですが、ここ(サイト)があることで発散&拍手なんかで反応貰えたりして、とても楽しいオタクライフを送れてると実感します!
    来てくださってる方本当にありがとうございます!
    今後のことですが、久しぶりにお絵かきもしたいなぁと思い出しているので、リハビリ兼ねてまた描いていければと思っていたりもします。
    でも書きたい小話もまだあって、ちょっとやりたい企画なんかもあって、どれからやり出そうかと悩んでおります。
    暖めてる馴れ初めもまだ3つくらいあって、時間と筆の遅さが口惜しい…。
    ゼルにこのTシャツも着せたいし…。
    https://clubt.jp/sp/product/273382_22635200.html
    サイファー「そんなん関係ねぇ!」ガタッ!
    これ着たゼル見たサイファーの反応たまらんなぁ…。「むしろ好都合だ!」くらいは思ってそうです笑

    お盆中に上記の何かしらまた更新したいと思います~!



    ーーーーーーーーーーーーーー

    拍手押してくださった方ありがとうございます!小話も無事完結しましたが、また添削追加してまとめたいと思いますので、また遊びに来てやってくださいませ~!





    完結おめでとう~のコメントくださった方ありがとうございます!焦らして覗いてのウフフな展開を詰めたつもりなのでそう言っていただけてとても嬉しいです!続きもニヤニヤしていただける感じで考えておりますので、どうぞまた読みにいらして下さい!ありがとうございました~!

  • ゼル 行動編 続きです!完結しました!

    ゆっくりと意識が浮上していく。
    暖かな光が差し込んで、目の奥がキラキラする。
    子供の頃、目を閉じた先に星空があるって思ってた。
    サイファーはそんなもんある訳ないって馬鹿にしたけど、やっぱりあったよ。
    こんなに気持ち良くて、あったかくって、キラキラするなんて。
    胸がじんとする。
    まだ起きたくないな。
    ここは、やわらかくて、好きなにおいがする。

    ……





    「ふあぁあ~!」
    大きな欠伸を一つして、俺はゆっくりと起き上った。
    ベッドの上で、猫のように伸びをする。
    まだふわふわとした意識の中、ベッドに座ったままボーっと辺りを見回す。
    なんか、いつもと違う気がする。
    デスクに立てかけてあったTボードどこいったんだろ?
    俺の部屋のソファってホワイトなのに、なんでブラックになってんだろ?
    備え付けのチェストに立てかけてあるあの銀色の大きいケース、どっかで見たような…。

    !!!!!

    俺は飛び跳ねるようにベッドの上で硬直した。
    ここサイファーの部屋だ!

    お、俺…そっか…。昨日、サイファーと…。

    昨夜からの記憶が急速に追いついてくる。
    俺は再びベッドへと転がって、昨晩の余韻に浸る。
    ふと自身の体を見ると、汚れた下肢や体が拭われていることに気付く。
    あいつって、結構キス好きだよな…。気が付くといろんなとこに痕ついてるし。
    しようぜって言った時のサイファーの顔、ちょっと面白かったな。
    気持ち良くて、最後の方はあんまり記憶が無い。
    とにかく必死にサイファーにしがみついて、あとは彼に身を任せた。
    前を擦ってイくのとは、全然違う。体の奥底から痺れて穿たれるような快感が、まだ体を燻ってる。
    最後は強すぎる快感に、頭が真っ白になって知らない間に吐精していた。
    あいつも気持ちよかったのかな。

    そこまで思い至った時、部屋にサイファーの気配がないことに気が付いた。
    「どこいったんだろ…?」
    辺りを見回すが、昨晩ベッドの脇に脱ぎ散らかしたサイファーの服すら落ちていない。
    仕事にでも行ったのかーーー。

    !!!!!!

    そこまで思い至った時、俺はとんでもないことを思い出してしまった。

    今日朝から2班を率いての実地演習を行わなければならなかったのだ。
    集合は朝8時だ。いいいい、今何時だ!!?

    急いでベッドサイドの目覚まし時計を見ると、無常にも針は11時を指していた。

    信じらんね!信じらんね!遅刻だ!!!寝過ごした!
    俺は急いでベッドの脇に畳んで置かれていた昨日の服を身に着けると、髪をセットするのも忘れて
    サイファーの部屋を飛び出した。
    持ち前の脚力で、任務の振り分けや情報処理を取り仕切る、司令官室まで飛ぶように駆け抜ける。
    サイファーのやつ起こしてってくれりゃあよかったのに!ってあいつにそんなこと期待する方が無駄か。
    頭の中で必死にサイファーを責めながら、スニーカーを軋ませて司令官室に飛び込んだ。
    「キスティス!悪い!俺遅刻した!」
    開口一番、控えていたキスティスにそう告げる。
    はぁはぁと膝に手をついて、肩で息をしている俺に、キスティスが不思議そうに声を掛ける。
    「あら、もう体調は大丈夫なの?」
    意図しない回答に、俺はとっさに顔をあげる。
    目の前のキスティスと、その奥に控えているスコールとシュウまでもがこちらを不可解に凝視していた。
    「お前の報告は受けてるぞ」
    「寝ていた方がいいんじゃないか?」
    シュウとスコールが心配そうに声を掛けてくる。
    俺は訳が分からなくて、きょとんとしたままキスティスに助けを求める視線を送ってしまった。

    「あなたの今日の実地演習は、サイファーが代わりに行ったわよ」

    体調が悪いからって聞いてるわ。それで交代してもらったんでしょ?
    キスティスはそう続けると、伺うようにこちらに視線を送ってくる。
    「え?あ、うん…」
    俺はなんとかそう答えるのが精いっぱいで、飛び込んだ勢いはどこへやら、とぼとぼと司令官室を後にするしかなかった。

    あいつ…行ってくれたのか。
    1か月半にも渡る中期の任務の後、休暇も返上して仕事に赴く恋人に申し訳なさと、そして嬉しさがこみ上げる。
    とりあえず自分の部屋に戻って身支度を整えようと、俺は寮へと足を向けた。
    部屋でシャワーを浴びて新しい服に着替える。お気に入りの黒のタンクトップの奴だ。
    シャワーを浴びていると、昨晩の性交の名残が後孔より零れ落ちていたたまれない気持ちになる。
    でもそのままにしておくと腹に悪いことは学習して知っている。『彼』に聞いた通り、
    そっと指を入れてサイファーの名残を掻き出した。

    身を清めた俺は、改めてサイファーの部屋へと向かう。あいつに礼も言わなきゃらないし、できたら一緒に飯でも食いたい。
    演習は昼までの予定だ。もうそろそろ、帰ってきてもいいころだろう。
    部屋に着いてみると、はたしてサイファーは脱いだコートをソファーに投げているところだった。
    丁度帰ってきたばかりのようだ。
    「サイファー…」
    俺はそっと部屋に入ると、控えめに名前を呼んだ。
    顔を合わせるのがちょっと気恥ずかしいのと、礼を言いたいのと、他にも色々な気持ちが混ざって、凄く複雑だ。
    あいつは顔だけでこちらを振り返ると、「なんだ、もう身体はいいのか」という言葉がニヤリという笑みとともに
    投げかけられた。

    あいつ!からかってやがる!!
    「おかげさまで!」
    俺は一転してズカズカと部屋に上がりこんで、ぼふんと音がしそうなぐらい勢いよくソファーへと腰かけた。
    その衝撃で、ズン!と腰に鈍痛が響く。
    「…っ!」
    俺がおもわず顔をしかめて腰に手を当てると、さきほどまでニヤニヤとしていたサイファーの顔色が変わった。
    「おい、無理すんな」
    思いのほか真剣な声色でそう言うと、ソファーの隣へと腰かけてくる。
    外傷なら仕事柄慣れてる。けど、内側の痛みってのは初めてで、どうも要領を得ない。
    真面目な顔でこちらを覗き込んでくるサイファーに、さきどほまでの敵愾心が急にしぼんでいく。
    正面を向いたままこくりと頷くと、「そうか、ならいい」と呟いて、サイファーもソファへと背中を預けた。

    しばらくお互い虚空を見つめていた。俺たちには珍しい、ゆったりした時間が流れていた。
    「演習、行ってくれたんだな」
    サンキュと付け加えて、俺はサイファーへと顔を向けた。
    「無理させたからな」
    サイファーは一点を見つめたまま、そう答える。
    だが一泊おいて、こちらへと視線をよこしてきた。
    「そういや前まであんなにキツかったのに、なんで急に平気になりやがったんだ?」
    俺は聞かれた瞬間ギクリとして視線を逸らしてしまった。
    あいつは探る様に目を細めて、こちらを凝視している。

    逃げられない。
    明らかに、答えを知りたがっている目だ。
    一瞬たりとも視線が外されることは無い。
    こうなったサイファーから逃げられたためしなんて一回もないのだ。
    降参して、真実を話す方が、有意義だ。

    「や、やり方を聞いたんだよ。」
    「誰に」
    すぐさま、強い視線とともに言葉が返ってくる。当然ごまかせない。

    「俺が覗いちまったあのカップルにだよ!」

    もう破れかぶれだ。ほんとは秘密にしときたかったけど、しょうがねぇ。
    俺はサイファーにそう叫んでいた。



    ■■■




    あいつと初めて閨を共にしてから、ずっと考えていた。
    物欲しそうにしている顔を、見て見ぬふりはできなかった。


    早朝の任務も終わり、気も緩みかけた昼時だったと思う。
    その日の俺は考え事をしながら図書室に向かう廊下を歩いていた。
    にぎやかなガーデンの喧騒がなんだか遠くに聞こえる。スレートの床をを擦るスニーカーの音だけが嫌に耳に残る。
    身体を動かすことや、創作活動なんかにかけては得意分野だけにどうにでもなるのだが、
    この手の事はあまりに経験値が無さ過ぎた。だって俺の経験値なんて、何度か『触り合い』をした程度のものだ。
    つまり、俺の頭を悩ませていたのは、男性同士の性行為の方法についてだ。

    気が付くとたどり着いていた図書室で、解剖図や医療分野の本を読んでみるが、
    当然そんな答えなど書いてあるはずもない。
    何度もため息をつく俺に、図書委員が時折こちらに視線をよこすのが分かった。
    ぱたりと開いていた本を閉じて、デスクに突っ伏した。
    ガーデンの端末からなら調べることが出来るかもしれないが、端末は不正や情報の漏えいを防ぐために
    誰が使用したか、何を調べたのかという履歴が残る仕様になっていて、とてもじゃないがそんなこと調べれない。

    八方ふさがりだ。と顔をあげたその時、視界の淵にあるものが映った。
    例の書架の入り口だ。
    鈍くなりかかっていた頭に、急に電気が走ったみたいにひらめきが訪れる。
    そうだよ、俺に経験がないなら、ある奴に聞けばいいんじゃねえか!
    俺は勢い良く立ち上がると、今度は何事かと図書委員が見遣る視線を後に図書室を飛び出した。

    目指すは、学園の生徒やSeeDの管理をしている事務室だ。そこでは、全てのガーデンの情報が保管されている。
    あそこに行けば、彼らの所属が分かるはずだ。
    事務所に着くと、受付の姉ちゃんの何か御用?という声が迎えてくれた。

    結果、『彼』を見つけ出すのはそんなに難しいことじゃなかった。
    おぼろげだけど顔は何となく覚えてたし、彼らが最中に甘く呼び合っていたおかげで名前が分かっていたからだ。

    「ニヴァン!」
    おれは、寮へ向けて歩く背中に向けて声を掛けた。
    その男は、ゆっくりとこちらを振り返った。
    短いライトブラウンの髪に、相変わらず前髪を立ち上げたイカした髪型だ。
    モデルみたいに男前で、目元では長いまつげが揺れている。

    「あんた…ゼル=ディンだろ?俺に何か用か?」
    ずばり言い当てられて、ちょっと狼狽した。
    俺の顔になんで知ってるんだって出ちまってたんだろうな。
    「司令官の片腕だろ?そんな高ランクSeeDを知らない方がおかしいだろ」
    当然だろ?とばかりに言われてしまう。
    正直めちゃくちゃうれしかった…。俺スコールの片腕って認識なんだ…!
    ちょっと感動に打ち震えちまったけど、本題はそこじゃねぇ。
    俺は気合を入れなおして彼に向き直る。

    「あんたに頼みがあるんだ。」


    ■■■


    彼、ニヴァン=アダムスはガルバディア所属のSeeDで(ガーデン改革があって、今はバラム以外もSeeDを保有してるんだ)
    実家がこっちにあるという理由でバラムとガルバディアを行ったり来たりしつつ、
    両ガーデンからの依頼を受けているんだそうだ。(アーヴァインみたいな感じだな)
    ガルバディアは軍気質が強いからか、彼から発せられる雰囲気もすこしピリついているように感じられた。

    「それで?頼みってのは?」

    俺の部屋に場所を移して、白いソファに腰を下ろしながら彼がそう問いかける。
    俺はニヴァンに淹れたてのコーヒーを渡すと、ソファの反対側に腰を下ろした。

    「俺にやり方を教えてほしいんだ」
    ニヴァンが目を細めて続きを促す。

    一瞬逡巡したが、でも言い切る。

    「…あんた、男と付き合ってるだろ?」

    俺のその言葉に目の前のニヴァンが、飲みかけたコーヒーの手止めて目を見開く。

    「俺、前に…その…見ちまったんだ」
    「書架であんたと…もう一人がしてるとこ」

    ニヴァンが目を閉じて天を仰いだ。

    「見られてたのか」

    しばらくして視線を戻したニヴァンは、それで?とさらに続きを促す。

    「俺、付き合ってるやつがいるんだけど、その…」
    「や、やり方がわかんなくて…」

    そうして口籠ってしまった俺に、ニヴァンが身を乗り出した。

    「あんたも男と付き合ってんのか…?」

    俺はなんだかいたたまれなくて、小さくこくりと頷いた。

    「そうか…」

    ニヴァンが乗り出した体を戻して、コーヒーに口を付けた。

    「な、何度かヤろうとはしたんだ。でも入んなくてよ…」
    「すげぇ痛ぇし、苦しいし…でもあんたは違った」
    「そ、その…良さそうだった」
    「こんな事、他の奴には言えねぇし…」

    「それで、俺に相談してきたってわけだ」

    下を向いて途切れ途切れに話す俺の結論を、彼が締めくくった。

    「何事かと思ったぜ。あのゼル=ディンから顔貸せって言われた時はさ」

    そう言って、ニヴァンは纏っていた固い空気を解いて、ニカリと笑った。
    そうして俺は、『彼』から男を受け入れるための知恵を授かったんだ。


    ■■■


    「てめぇ…信じらんねぇ。普通本人に聞きに行くか?」
    サイファーが呆れたようにこちらを見遣る。
    「だってそれしかないって思ったんだよ!事実うまくいっただろ?」
    「俺より心臓に毛が生えてやがるな」
    そう言って、くしゃくしゃと俺の頭を掻き回した。なんだかご機嫌だ。

    「で、具体的に何をしたんだ?」
    サイファーが軽い口調で問いかけた。何の気なしに聞いた一言だったのだろう。
    だが、俺はビキリと音がしそうなくらい固まってしまった。
    そ、それだけは言いたくねぇ…絶対、絶っ対からかわれる!
    「へぇ…?」
    だが、サイファーがそんな俺の反応を見逃すわけがなかった。
    「言え」
    強い口調と視線が突き刺さる。
    それどころか、気が付いたらソファに組み伏せられかけている。
    ちくしょう!なんとか誤魔化せないか…。
    必死に顔を背けて逃げようとするが、やっぱダメだった。
    仕方がない。どうせ逃げられないのだ。破れかぶれついでだ!

    「自分でしたんだよ!自分でして慣らせって言われたんだ!」

    一か月はやれって言われたから、だからそれまで待ってって言ったんだ…。
    そう続けた時には、俺は完全にサイファーに組み伏せられてしまった。

    「それで散々拒否しやがったって訳か」

    俺の上になったサイファーが、そう言って顔を近づけてくる。

    「かなりお預け食らったからな。正直かなりきつかったぜ」
    そう言って、あいつは俺の肩越しに顔を埋めた。

    ぽつりとこぼされたその言葉に、サイファーの本音が滲んでいるのが分かった。

    「あんたなら我慢できなくて無理やりされるかと思ってた」

    だから、俺も本当は言う気はなかったけど、ちょっと思っていた事がぽろりと
    口からこぼれ出てしまった。

    「…お前を失いたくなかった。俺ァ、ガキの頃に1回なくしてるからな。2回目は正直堪えた。」
    しばらく顔をうずめたまま無言だったサイファーから、小さな声が聞こえてくる。

    「だから…手が出せなかった。」
    「無理やりヤって、お前が俺の前からいなくなると思うと、怖くて竦んじまった」

    「それが一番、怖かったんだ」

    サイファーの腕が、俺にギュッと回されて、しがみ付かれるみたいになった。
    こいつにもそんな感情があるんだって、ちょっと驚いた。
    でも俺はこんなサイファーを前にも見たことがあるんだ。
    そうして、ようやく納得する。

    それはあの日。薄暗いサイファーの部屋でそっと涙を流す彼を見たときに始まってたんだって。

    誰よりも尊大でプライドが高いけど、その分誰よりも繊細なサイファーが大好きになっちまってたんだってこと。

    この大きな体の中には、俺へのたくさんの思いや気持ちが詰まってる。
    俺はそれをサイファーの体ごと、しっかりと抱きしめ返した。

    俺の気持ちも、こいつに伝わる様に。


    END



    ーーーーーーーーーーーーーーー

    ようやく終わりました~!
    小話といいながらずるずる長くなってしまいまして、お付き合い頂きましてありがとうございました~!
    ENDにしてありますが、実はすでにちょっと続きを考えておりまして、また書けたらなと思っております…!

    途中のオリキャラについてですが、本来は名前を出す気はなかったのですが、ゼルに教授する人間として身元を明かした方がいいだろうというのと、先述した続きでまた登場する予定になっておりますので、名前が無いと不便だということで付けさせていただきました。モデルに因んだ名前になってます。



    ーーーーーーーーーーーーーー

    拍手ありがとうございます!
    続けて頑張っていきたいと思いますので
    また見に来てやってくださいませ~!

  • サイファー編続きその2 R18注意です!

    あの日以来、俺たちは寝所を共にすることなく今に至っている。
    というのも、俺に中期の任務が入っちまったからだ。
    1か月半に及ぶ要人警護の任務だ。よりにもよってなぜ俺に白羽の矢が立つのかと疑問に思っていたが
    (俺の経歴は悪い意味で有名だからな)、それもクライアントに会うことで一瞬で理解できた。
    「ラグナ=レウァール大統領…」
    俺はそう彼の名前を口に出した。
    彼はひさしぶりだなぁサイファー君!元気?などとこちらに手を振っている。
    確かに、彼なら俺の経歴なんて気にしないだろう。
    執務室のデスクに腰掛けるラグナを両隣に立つキロスとウォードがたしなめている。
    こりゃぁこの任務苦労するぜと頭を抱えたのが記憶に新しい。

    そうして、仕事をしているのか遊んでいるのか微妙なラグナとともに、ガルバディアで開催された
    主要国首脳会議に参加している。
    俺を見たガルバディアのお偉方の反応で理解したが、ラグナは俺を傍に置くことでガルバディアを
    牽制したかったようだ。俺の存在は、彼らにとっては目の上のたんこぶだろうからな。
    大方、キロス辺りが考えたのだろう。
    まぁ、会議の内容は俺には関係ねぇからな。俺は俺の仕事をするだけだ。

    警護中は基本気が張ってはいるが、仕事が終わって充てられたホテルに戻ると、どうしてもあいつのことを考えちまう。
    あいつは一体何を考えているんだ?だが、考えたところで答えが出るわけじゃねぇ。
    そのままの思考で最中のゼルを思い出してしまい、その日は自分で扱いで衝動を収めた。何度もあいつを抱く想像でイった。

    その日は1週間ぶりに与えられた休日ではあったが、やりたいことというのが特に思いつかなかった。
    溜まっていた家事と、ガンブレードの手入れなどが終わってしまえば、あとは買い出しに行くぐらいのものだ。
    普段なら一緒に飯を食って、トレーニングに励んだり、ティンバー辺りに出かけたりとやることは多いのだが、
    あいつがいないとこんな簡素な生活になっちまうということが身に染みた。
    やることもねぇし買い出しに行くか。そう思い立ち、ゆっくりと凭れていたソファから立ち上がった。
    買い出しと言っても、日用品を買うくらいのものだ。
    いちいち自炊などしないので、レトルトの食品を籠に投げ入れていく。好きでもねぇピザまで入れちまった。
    あいつが好きなメーカーのやつだ。畜生め。
    薬も切らしていたと思い出して商品の棚を見ていると、ふととある商品に気付いた。
    思わず手に取ってパッケージの裏に書いてある説明を読んで納得する。
    こいつはいいもん見つけたぜ。流石はガルバディア。いろんなもんが置いてある。
    思わず口の端に笑みを浮かべると、それも籠の中に一緒に入れたのだった。


    気が付けば、一か月半などあっというまに過ぎ去って、契約終了の日がやってきた。
    ラグナ達の成果は上々のようで、未だ根の深いガルバディアとティンバーの協調、
    増え続けるモンスターへの対策に特に目覚ましい進展があったようだ。
    成果は上々とのことで、俺も問題なくガーデンへと帰還することとなった。
    最後にラグナから「サイファー君また頼むね~!」という気の抜けるような挨拶を貰ったが、まぁ良しとしよう。
    俺はいくらかの荷物をガーデンへと郵送すると、ガンブレードケースひとつを手に岐路の便に乗った。


    ■■■


    ガーデンに戻ると、ガルバディアがいかに涼しい土地だったか思い知る。あそこは夜が長くて大概曇りだからな。
    もう夕方近いというのに、まだ残暑が厳しい。
    門扉をくぐると、傍のベンチにゼルの姿があった。下を向いて、足元の石ころを蹴って時間を潰しているようだ。
    その様子から、ずいぶんそこで待っていたことがうかがえた。
    端末から今日戻るとは連絡したが、時間までは伝えていなかったことを思い出す。
    まだこちらに気付いていない彼に向かって真っ直ぐ歩を進めた。
    流石に格闘家らしく、自身のテリトリーに入った途端に気づいて、ハッと顔をあげる。
    「だいぶ待たせちまったようだな」
    そう言って目の前まで行くと、すっくと立ち上がって「別に大して待ってねーし!」などと可愛いこと言いやがる。
    俺の顔を見た途端、嬉しそうな顔しやがったくせによく言うぜ。
    歩き出した俺の後ろを、汚れた尻をはたいてからテクテクとついてくる。たまんねぇな。
    実に一か月半ぶりだからな。なんかこみ上げるぜ。

    歩きながら、離れていた間のいろんなことを話した(ほぼこいつが一方的にだがな)
    ガーデンでは俺がいない間にサマーパーティなるものが開かれていたらしく、そこで酔っぱらったアーヴァインが
    セルフィに張り手を食らった話や、ニーダがカードでついにシュウに勝ったりと、いろいろあったようだ。
    まぁ俺にはどうでもいいことばかりだが。だが最後に「あんたもいればもっと楽しかったのに」という
    ゼルの小さな声が響いた。
    それでさみしくなって迎えに来てやがったってわけか。
    丁度人通り無い廊下を歩いていたので抵抗はないとみて、そのまま隣を歩く小さな体を抱きしめた。
    突然の抱擁に驚いて何すんだよ!と小さく声を挙げていたが、大人しく納まっているのを見ると
    やはり思うところがあったようだ。
    「今日は可愛がってやるからな、覚悟しとけよ」
    耳元で告げたその言葉に、腕の中のこいつは真っ赤になって固まってしまった。

    その後、喋り足りないこいつと、駆け寄ってきた風神雷神も加わって共に食事をとり、久しぶりのゆったりと
    流れるガーデンの雰囲気を楽しんだ。
    今日中提出の書類をまとめるからと、ゼルは先に部屋へと戻っていった。
    その頃になると丁度送っていた荷物も届き、部屋で荷解きをしようと俺も引き上げた。
    粗方荷解きも終えた頃、丁度端末に「もう部屋に行ってもいいか?」というメッセージが届いた。当然、ゼルからだ。
    「いいぜ。シャワーも浴びてこいよ」
    少しからかってやろうと露骨なメッセージを送り返した。
    いつもなら「誰が浴びるか!」だとか「セクハラ野郎!」という憤慨メールが送られてくるのだが、今回は音沙汰なしだ。
    やりすぎたか。ご機嫌斜めになったのだろうと、今日はもう返事はあきらめて、明かりを落としてベッドへと転がった。

    しばらくして、部屋のドアが開く音で俺は目を開いた。
    ベッドに横になりながらそちらへ顔を向けると、廊下の明かりを背にゼルが所在なさそうに立っている。
    「入れよ」
    もう機嫌は治ったのか。体を起こしてサイドランプを付け、こいつが座れるスペースを作ってやる。
    「…おう」
    ゼルは小さくそういって、控えめに俺のベッドに腰掛けた。
    見ると、髪はセットされておらず本来のミディアムヘアのままだ。少し湿っているようだ。
    上気した肌からはほんのりソープの香りもする。
    まだ着たばかりであろう皺のない白いTシャツには、ひよこのワンポイントがついている。(突っ込んでいいか?)

    「シャワー浴びてきたのか」

    「あ、あんたが浴びてこいって言ったんだろ!」

    まさかと思い聞いてみると、赤くなったゼルが明後日の方を向きながらそう答える。
    ってこたぁ、ここからはお楽しみタイムってわけだ。

    俺は隅っこに座っているゼルを抱えると、ベッドの中に引っ張り込んだ。
    後ろから抱え込み、首元にキスを落として、まだ湿り気のある髪に鼻先をうずめる。
    Tシャツの中に手を忍ばせて、胸元をまさぐる。
    「電気、消してくれ」
    サイドランプの明かりでも恥ずかしいのか、そんな殊勝な事を言いやがる。
    「これ以上消したら見えねぇだろ」
    もっともな言い分だと自分でも思う。ゼルはしばらく逡巡していたが、あきらめたようだ。
    もうこれで抵抗無しとみて、進行を開始する。
    ねっとりと乳首をこねて首筋を舐めあげる。もう一方の手は、ハーフパンツの中に進行中だ。
    茎部を撫でるようにじらして、太ももを摩る。
    ゼルの体が徐々に熱くなっていくのを感じる。肌を撫でるたびにビクリビクリと反応を返してくる。
    徐々に慣れて刺激が足りないと体をくねらせるので、胸の飾りをはじく様にしてやると、
    吐息と嬌声の間のような声を返してくる。
    もどかしくなって、服を全てはぎ取った。ゼルもその気なのか協力的で、すんなり脱がせることが出来た。
    俺の服も脱がせようとするので、好きにさせてやった。
    同時に体制を変えて正面から向かい合い強く抱き合った。
    ぴったりと隙間無く抱きしめると、ジンとしたものがこみ上げる。
    美しい身体だ。闘う為にある、戦士の身体。無駄なものが無い。
    そぎ落とされ、鍛えられ、かつ、しなりのある、俺とは違う身体だ。
    戦闘時にはこの華奢な体のどこにそんな力があるのかと疑問に思う。
    だが今は、この体を蹂躙するのみだ。
    乳首を舐めて、そのまま腹の筋に沿ってキスを落としつつ臍のくぼみを舌でくすぐる。
    俺の枕を頭にあてがって寝かしてやると、なんかあんたの匂いがするとか抜かしやがる。優しくできねぇぞ。
    舌を這わせたまま局部へたどり着くと、ゼルが期待からふるりと震えたのが分かった。
    下肢に顔を埋めて、すでに立ち上がりかけているそれを舐めあげた。
    「はぁっ…!」
    じらすように何度もそうすると、刺激が足りないとゼルの腰が揺れだす。
    そうしてなんとかしてくれという目でこちらをじっと見つめるのだ。
    その顔最高だぜ。金糸の間から除く濡れた青い瞳を見つめながら、俺はお望みどおりそれを口内へ含んだ。
    じゅぶじゅぶと音を立ててしゃぶってやれば、膝を震わせて快感に喜ぶ。
    見せつけるように舌を絡ませてやると、直視するのは恥ずかしいのか顔を背けてしまう。
    「見ろよ」
    射抜く様にして命令すると、真っ赤に上気した顔で伺うようにこちらを見遣る。
    たまんねぇな。興奮する。こいつの一挙手一投足が局部に直撃する。
    俺のものもすっかり立ち上がって、擦り付けたこいつの太ももから透明な糸を引いている。
    我慢できなくなって、自身とこいつとを同時に握りこんで夢中でスライドさせる。
    「ああ…」
    気持ちよさに思わず声が漏れてしまう。
    だが、ゼルがその手を必死に止めようと、腕を伸ばしてくる。
    良くないのかとそちらへ顔を向けると、ゼルの真摯な瞳と視線が合った。

    「サイファー、しようぜ」

    溶けそうな顔で、こいつはそういった。

    急いで弾けそうになっているそこから手を離して、ゼルへと向き直る。

    「いいのか」

    ごくりとあふれる唾液を飲み込んで、念を押した。

    「準備してきたから、大丈夫」

    そういって、ゼルはそっと俺の前に足を開いた。
    俺は虚を突かれたように一瞬固まってしまった。
    欲したものをなんの予告もなく眼前に出されると、人間ってのは思考が止まっちまうもんみてぇだ。
    だがすぐに虚空から復帰した俺は、逸る様にゼルの上に乗って体を寄せる。
    さっきまですっかり停止していたはずなのに、今度は早く早くと思考が体が俺を焦らせる。
    そこはすっかり熟れて、ゼルの呼吸に合わせてゆっくりと収縮を繰り返している。ピンクの襞が誘うようにうごめく。
    何度も想像の中でこいつを犯してきた。その度にココに入れる想像を繰り返してきた。
    いやに粘液性の唾液が口に回る。激戦の最中にいるように興奮する。神経がチリチリと焦げるようだ。
    幾度か自身を扱いて、先のぬるつきを竿全体に回して、極力ゼルに負担がかからないようにしてやる。
    そこでふと気づいた。俺の中の残っていた理性が、その行為でアレの事を思い出させたのだ。
    「ちっと待てよ」
    俺はゼルにそういうと、寄せた体を離して、サイドボードへと手を伸ばした。
    ゼルが何事かと俺の動きを追っているのが分かる。
    2段目の引き出しに確か入れたはずだ。
    俺は目的のものを引っ張り出すと、新品の袋を破ってゴミ箱へと捨てる。
    ゼルの視線がいまだに疑問から抜け出ないのを見て、それを彼の前に差し出してやる。
    「アナルセックス用のローションだ」
    チューブのパッケージにデカデカとその旨の商品名が書いてある。
    この前の仕事のついでに買っといた。と付け加えると、信じらんねーと呟いてまた赤くなりやがった。
    俺の前に足開く方がよっぽど勇気いると思うけどよ。

    そうして再びゼルに体を寄せると、チューブからローションを取り出してゼルのそこへと塗り込める。
    揉むようにしてやると、指をぬぷりと飲み込んで驚く。それをいいことに、中にも少し塗りこんで、仕上げに俺自身にも
    たっぷりと塗りつけて、扱いてなじませた。
    もう我慢も限界だ。俺のモノもいつまで焦らす気だと張りつめている。
    ゼルの足を腕にかけて、そのまま覆いかぶさって下肢を寄せ、入口へと先を押し付けると、
    そこは吸い付く様にして俺の亀頭を飲み込んだ。
    「…っ!」
    少し苦しいのか、ゼルが声をあげるが、以前のような苦悶の表情ではない。どこか陶酔したような、有体に言うとエロい顔だ。
    こいつの様子を見ながら、少しづつ腰を進めていく。
    暖かくて、吸い付いてくるようで、入口に至っては半端じゃないくらいの締めつけに頭がくらくらする。
    中をかき分けて奥までたどり着くと、ゼルへと体を預けて、口に吸いついた。
    お互いに口を食んで、舌を絡めて契りを喜ぶ。
    ゼルの手がそっと俺の背中に回る。もういいだろう。
    散々吸い付いて真っ赤になった唇から、ちゅっと音を立てて離れると、ゆっくりと抽挿を開始する。
    今まで我慢した分、存分に腰を振ってこいつを喜ばせる。
    ゆっくり大きいストロークから、小刻みに突き上げるようにとリズムをつけて揺すってやると、
    初めて味わう快感にゼルが打ち震える。
    入口を浅く攻めて、雁首で押し広げるようにするとゼルの腰が震えてひっきりなしに声が漏れた。
    「あぁっ…サイファー!」
    時折嬌声に俺の名前が混じる。
    いろんな場所を突き上げてポイントを探していると、ゼルの啼き方が変わる個所を見つける。
    腹側の中ほどあたりに絞って突き上げてやると、ゼルが悲鳴のような声をあげた。
    「サイファー、そこやだっ!」
    ゼルがソコばかりを狙って攻める俺を止めようと、必死に縋り付いてくるが、逃がすわけがない。
    「っ…そういうのをイイっていうんだよ!」
    ここがこいつのスポットだ。

    ゼルが涙を流して初めての快感を訴える。許してやれねぇ。俺はそんなに優しくねぇんだ。
    ゼルのスポット目がけて渾身の力で俺の怒張を突き上げる。
    ゼルからは、もはや悲鳴なのか嬌声なのか分からない声が上がる。その声にもまた興奮する。
    そうして俺は更に自身を固くして、ゼルを喜ばせるのだ。
    激しい挿入に、ローションが泡立って、俺たちの動きに合わせてぬぷりぬぷりと淫靡な音を響かせる。
    腰が解けそうだ。腰を振るたびに、脊髄を快感のみを有した電気が走りぬける。

    ゼルが耳元で何かを叫んでいた。
    だが俺も極まっていて、それをうまく聞き取れない。
    もはや何も考えられない。ここには俺とこいつしかない。
    夢中で腰を打ちつけて、そうしてものすごい締め付けを経て、俺は達した。
    腸壁の動き搾り取られるように精を預けた。何度かに分けてこいつの中に勢いよく出し切る。
    あまりの快感に、噛み殺しきれなかった声が漏れた。
    しばらくは目の前が真っ白で、充実感と一体感に放心したように呆けていたが、すぐにゼルのことを
    思い出して、彼を見遣った。

    はたしてゼルは、俺の背に腕をまわしながら、息も絶え絶えになっていた。
    かろうじて意識はあるようだが、目は虚ろで涙の痕が目元に残っている。
    だが、俺をの背をひっしと掴んでいた。腹部には、彼もまた達した跡が飛び散っていた。
    「ゼル…」
    その淫蕩で、崇高な姿に俺は心の底から思った。こいつを抱けて良かったと。こいつに受け入れてもらえてよかったと。
    軽いキスを何度か口に落として、ずるりとゼルの中から自身を抜き去った。
    一瞬ゼルは目を細めて何かを感じたようであったが、俺を強く抱きしめた後、気絶するように眠ってしまった。

    俺はゼルの体をタオルで清め、予備のシーツに変えた後、あいつの隣で眠りについた。
    心地よい疲れと、充実感に言葉にはできない何かが胸に湧き起こる。俺にもそんな感情があったのかと驚いた。
    朝起きた時、こいつもそうだったらいいのにと眠りかけの頭に思い浮かんだ。

    俺は今幸せだった。



    つづく


    ーーーーーーーーーーーーーーーー

    まだ続きます笑 まだ書きたいことがあります!
    次はゼルの行動編です。それでいったん終われるかと思います。
    もう少々お付き合いをお願いします。

    うちのサイファーはゼルの事大好きすぎて、事後に引き剥がすのが大変です笑
    ココでエロはしっかり書く気だったので、ここより前のエロはあっさり目になっているかと思います。
    まだエロさが足らんな…と思っているので、小話に乗せるときに書き足すかもです。

    ーーーーーーーーーーーーーーーー




    拍手押してくださった方ありがとうございます~!
    長編書いてると、読んでくれている方がいるというのがとても励みになるのでとても嬉しいです!
    また遊びに来てやってくださいませ~!


  • サイファー編続きです R18注意

    俺たちはいわゆる「お付き合い」を始めた。
    初めて寝たあの日以来、俺たちの距離はとたんに近くなった。
    毎朝一緒に朝食を取り、任務に就き、お互いの部屋に入り浸って、そして時折夜を共にして眠る。
    もちろん俺たちの性格が変わったわけじゃねぇ。
    意見がぶつかるときだってあるし、俺の皮肉が気に入らないと顔に出ていることも(口にもだが)しょっちゅうだ。
    だが、人の居ない隙を盗んで廊下でキスをしたり(人がいると嫌がりやがる)、抱きしめても腕を振り払われることもない。
    それどころか薄らと耳と頬を赤くして、こちらに腕をまわしてくる。
    こいつの気持ちが俺に向くなんてことは正直無いと思ってたからな。
    ガキのするような恋愛ごっこだが、こいつとなら構わないと思っちまう。

    そんな万事順調に進んでいるように見える俺たちの関係だが、やはり問題もある。
    夜の関係が、進まねぇ。
    あれから何度かベッドを共にする機会があった。(当然俺が作った)
    お互いにお互いを愛撫して、気持ちも体も熱を持ち、お互いが張りつめそうなほどに起立する。
    だがいざ挿入にもっていこうと思うと、ゼルは首を横に振っちまう。
    俺とするのが嫌ってわけじゃぁねぇのは、あのガチガチのモノを見りゃあ分かる。
    つまり、最初の時同様、これからも扱き合いで済ませてぇってのがあいつの意見なわけだ。
    正直気持ちは分からんでもない。最初に俺が焦った事もあって痛い思いをさせたからな。
    だが、俺は、それじゃあ足りねぇ。最後までしてぇ。
    といっても、ゼルの同意が無い以上は無理やりするしかない。
    それは、もっと恐ろしい結果を招くリスクがある。
    ーーーそれは、それだけは、嫌だ。

    つまりは、扱き合いで我慢するしかないのだ。
    頭の中では、イイところを散々責められて、俺に縋り付いて、腰を揺らめかせているゼルがちらつく。
    妄想だとわかっちゃいるが、魅惑的だ。
    俺は苛立ちを胸に燻らせながら、今日もまたあいつの隣で飯を食う。
    ーーーーー俺らしくねぇ。
    分かっちゃいるが、仕方ねぇ。
    ったく俺を振り回す天才だなこいつはよ。
    隣でうまそうにパンをほうばっているゼルを見て、俺は小さくため息をついた。


    ■■■

    その日は、一日中日差しが照りつける猛暑日で、普段はコートを羽織っている俺も、流石に上着を身に着ける気にはならなかった。
    本当はレザーの手袋も外したいくらいであったが、これが無いとガンブレードのグリップに影響するので、脱げないのがもどかしい。
    もうすぐガーデンに到着しようかというガーデン所有の車両の中で、この任務から帰ったら、夏用のグローブを新調するかと頭の隅に書きとめる。それにしてもあちぃな。
    そうしてようやく到着したガーデンのゲート入口で、偶然にも他の任務に就いていたゼルが帰ってくるところに出くわした。
    よっぽど暑かったのだろう、普段羽織っているレザーのジャンパーは着ておらず、胸元から肩の大きくあいたプロテクターのみを身に着けていた。

    「なんだ、あんたも今帰りかよ!」
    俺に気付いたゼルが、こちらに駆け寄ってくる。
    「ゼル、先行ってるぞ」という他の班員達に片手をあげて答えながら、俺の前にたどり着いた。
    「ティンバーのレジスタンス強硬派が暴走してさぁ」
    ガーデンに向けて歩き出した俺に続いて、ゼルが喋りながら隣を歩く。
    ゼルの首筋から一筋汗が滴る。首筋から鎖骨をたどり、そしてプロテクターに守られた胸元へと消えて行った。
    それだけじゃねぇ。強い日差しに、汗の滲む肌がキラキラと光っている。

    体の底から覚えのある衝動が湧き上がる。ごくりと生唾を飲み込んだ。
    ここで暴走していいのか?自身に問いかけて、なんとかその衝動を抑えこむ。
    そうして俺たちは、シャワーを浴びてから一緒に食事を取ろうと、一旦各々の部屋に戻った。
    しばらくして15時を回り、あとはフリーの時間であるゼルはすっかりラフな格好になって俺の前に姿を現した。
    薄手の黒いタンクトップはこいつのお気に入りのものだ。こいつの白い肌にくっきりと映えている。
    普段より丈の短いハーフパンツからは、形の良い脚が伸びている。
    普段は立ち上げている髪も、もうセットするのが面倒なのか下ろしたままだ。
    俺を見つけるや否や、駆け寄ってくるところが可愛いじゃねぇか。
    まだ少年が抜けきらない幼さに、たまらなく庇護欲を掻き立てられる。
    再び、衝動がむくりと持ち上がってくる。
    先ほどまで俺に話しかけていた分だけでは足りないのか、こいつは止まることなく俺に話を振っている。
    話題は主に今日のクライアントがいかに横暴だったかという愚痴のようだ。
    話の合間に、好物のホットドッグにかじりつくのも忘れない。
    せわしない食べ方をするせいで、口の周りにケチャップがついて彼の肌を汚してしまっている。
    見かねてそれを親指で拭ってやると、突然接近した俺に驚いたのか、ビクリと肩を震わせて、
    そうして耳まで真っ赤になってしまった。
    その仕草に俺も思わず食べかけていた鶏肉を噛み潰す。
    先ほどから燻っていた衝動を確実に自覚するが、それは咀嚼した鶏肉とともに無理やり流し込んだ。

    食事も方が付き、自然と寮へと足を運んでいると、俺の少し前を歩いていたゼルがおもむろに足を止めてこちらを振り返ってくる。
    どうしたのかと顔を向けると、視線を彷徨わせながら、何かを言いたそうにしている。
    「なんだ」
    ゼルの言葉を待つのもじれったい俺は、少し声を低めてそう問いかけた。
    「な、なぁ。この後、どうする?」
    俺が怒ったと思ったのか、伺うように俺の顔を覗き込んでくる。

    そうか、この後の予定を決めずにこっちに歩いてきちまったからな。(俺はこいつの部屋へ行く気満々だったが)
    ゼルの声色からまだ離れたくないという気持ちが滲んでおり、悪い気はしなかった。
    「行くぞ」
    そう言ってこいつの前を歩き出せば、どこへ行くのかという疑問を顔に貼りつかせたまま、つんのめりながら着いてくる。
    「テメェの部屋でいいだろ」
    そう言ってやれば、表情が一変し、音が付いたように顔を綻ばせて俺の隣へと滑り込んできた。

    部屋に着くと、丁度コイツの贔屓のバスケットチームが試合をする時間で、見事に試合観戦に突入してしまった。
    こいつは見た目に違わずスポーツが好きで、どの競技にも贔屓のチームがありお目当ての選手がいるのだ。
    スポーツ観戦なんて数えるくらいしかしたことねぇからな。俺にはただの玉入れごっこにしか見えねぇが、まぁこいつがはしゃいでんのは悪くねぇ。
    チームが点数を入れるたびにガッツポーズでこっちに飛びついてきやがる。
    そして歓声をあげて、今のプレイがどう凄いかなんていううんちくを得意げに俺に話している。
    俺がナニをこらえるのに必死になってるのがこいつには分からねぇんだろうな。畜生。
    我慢できなくなりそうになって、飲み物でも取ろうかと俺がソファから腰を上げると(高ランクのSeeDになるとソファ付のいい部屋に住めるんだぜ)どこ行っちまうんだよという目でこっちを見てくるからたちが悪い。
    「のど乾いただろ」
    そう言ってやれば、怒ったわけじゃないと安心したのだろう、「俺コーラ!」という威勢のいい声が響いた。
    備え付けの冷蔵庫から、ご所望のコーラとミネラルウォーターを掴むと、
    再び拷問のようなソファへと腰を下ろしたのだった。

    試合観戦も終わり、そのままのチャンネルで突入したニュース番組をボーっと眺めていた。
    今日ゼルが関与したであろう、ティンバーのレジスタンスの強硬派がテロを起こしただなんだとキャスターは一定の口調でニュースを読み上げている。当然、そこにSeeDの名前が出ることは無い。
    が、こいつもそこにいて、戦い、そして今日も命があった。そのことに、言い知れぬ気持ちが湧き上がる。
    それは感謝のようで、感動のようで、いやそんな綺麗なもんじゃねぇ。考えたくないが、無意識のうちに悟っている。
    いつかは、居なくなる時が。そう、死---…
    「う…んっ…」
    そこまで思い立ったとき、隣から静かな寝息が聞こえ始めた。
    先ほどまで、うつらうつらとしていたゼルが、俺の肩によっかかって本格的に寝入りだしたのだ。
    先ほどから俺を支配している嫌な気持ちを振り払おうと試みる。だが、追い詰められた心は、逆に
    今日何度も飲み込んだ衝動を簡単に引っ張り出した。これはいけない選択だ。だが、もう止められない。
    目の前の据え膳、食わねば損だ。
    俺は言ったぜゼル。「これからは遠慮無しでいく、犯されねぇよう気をつけろ」ってな。


    ■■■

    俺に寄り掛かる体を、そっとソファーへと押し倒す。
    まだ何もわかっていないこいつは、なされるがままだ。
    そうして、タンクトップをずりあげてその美しく括れる腹筋へとキスを落とす。
    そのむず痒さに、くぐもった声をあげて答える。
    そのまま胸までキスと落して、乳首を舐めあげると、気持ちいいのかぶるりと震えた。
    刺激の加わった突起は、ぷくりと膨れて、つんと立ち上がり自身を主張をしている。
    白人特有の白い肌に、濡れて光る濃いピンクのそれは淫靡すぎた。
    ずくりと下半身が重くなる。
    勢いよくハーフパンツと下着を脱がせると、流石に何かが起こっていることは理解したのだろう。
    むにゃむにゃと何かを口にしながら、ゼルが意識を覚醒させだした。
    だがもう遅い。
    ゼルのゆるく立ち上がるそこを、ぬるりと銜え込んだ。
    とたんに、ゼルがはじけるようにこちらを向いて、なにやらわなないている。
    だが辞める気なんて毛頭ねぇ。
    そのまま、音を立ててそこをしゃぶってやる。
    「あ、あ…あ…」
    寝起きの回らない頭に、この快感はたまんねぇだろ。
    括れをなぞり、裏筋を舐めあげてやれば、簡単だ。
    もうこんなになってやがるぜ。
    ゼルのソコはすっかり立ち上がって、サイファーの口一杯に膨れている。
    何度か舌だけで先端を舐めてやると、腰を揺らして俺の舌にそれを押し付けてくる。

    作戦通りすっかり快楽に身を浸しだしたゼルに、続きの許可を得るようにキスを仕掛けると、
    舌を絡めて答えてくる。
    キスに答えながら、俺も窮屈になった自身を解放した。
    飛び出すように現れたそれの硬度にこいつも少し驚いたようだったが、そっとそれを握って動かしにかかる。
    俺もこいつのを握って大きくスライドさせた。
    体をソファーに擦り付けて快感を逃すこいつの所作に局部が痛むほど興奮した。
    だが、これはいつもの「扱き合い」だ。
    俺のココの準備は整ってる。入れれる。もっと良くしてやれる。そうだろ?

    理性を衝動が打ち砕く。

    ゼルの下肢を持ち上げて、挿入するために体をぐっと近くに寄せた。
    そうして覆いかぶさるように上に乗ると、ゼルの穴に自身を擦り付ける。挿入の準備だ。
    だがゼルも俺のいつもと違う動きに気が付いた。
    そこに雄を擦り付けられて、入れる気だと理解したのだろう、急に身をよじって抵抗を始めた。
    そう来るだろうと思ってたぜ。
    俺はこいつの両手を絡げて、ソファーに押し付ける。
    「サイファー、やだ!…やだっ!」
    力で抵抗できなくなるや、首を振って俺を静止しにかかる。
    押し入ろうと力を込めるが、ゼルが後孔に力を込めているせいで、亀頭の半分がやっとだ
    俺も感情的になってつい声を荒げてしまう。
    「ふざけんなよ!そんなに嫌か!」
    抑え込んでいない方の腕で、未だ首を振って逃げようとするゼルの顔を鷲掴んだ。
    そうして無理やり視線を合わせて目の前で凄んでやる。
    「待って…くれ!」
    俺が押さえつけているせいでくぐもった声になっているが、確かにこいつはそう言った。
    「どういう意味だ!」
    興奮が覚めない俺は、ついつい吠えるよう攻め立ててしまう。
    「頼む、もうちょっと、時間が欲しい!」
    「それで何が変わるっつーんだ!」
    時間稼ぎかと更に凄んでみれば、こいつから意外な言葉が漏れ出てくる。
    「絶対、するから!俺から言うから!それまで、待ってくれ!」
    こいつは確かに「絶対する」と言ったんだ。確かにそう聞こえた。
    「絶対だな。自分から言ったんだ、言い逃れはできねぇぞ」
    「…わかってる。」
    確約を得て、少し落ち着いた俺は、ゼルから体を引いて肝心なところを問いただす。
    「それでいつだ。いつまで待ちゃあいいんだ」
    「わかんねぇ。でも大体1か月くらいって言ってたから」
    俺が引いたことでこいつも安心したのだろう、ソファにぐたりとしながらそう答えた。
    「言ってた?どういう意味だ」
    「な、なんでもない!とにかくそんくらいだ!」
    そう言って、フイっとそっぽを向いてしまう。だが、頬も耳も真っ赤になっているところを見ると、
    何やら恥ずかしかったようだ。
    俺は一言わかったと告げると、そのままゼルの下肢に再び手を伸ばした。
    言い合いをしていたせいで飛んでいたが、お互いに立ち上がらせたままだ。
    せっかくなら、二人で慰め合いたい。
    ゼルもその意味を理解したのか、再びこちらに手を伸ばしてくる。

    そうして、俺たちはいつもの「扱き合い」をしてその夜を過ごした。



    つづく



    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    再びサイファーお預けになっちゃいました。
    この話の核心はサイファーがなぜこんなに我慢強いのかというところです笑
    目の前に惚れた奴がいて、自分の準備は万端なのにできないってのは
    堪えるだろうなぁと思います。


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




    拍手ありがとうございます!
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  • 小話 サイファー編 R18です注意!

    こいつの熱いからだに興奮する。揺れる金の髪の房にさえ。

    俺たちは何度も口づけを交わした。
    こいつからのまさかとも思える告白に、準備のできていなかった俺の心は動揺した。


    あれは半年ほど前だろうか。ゼルと共にトラビアの任務についた俺は、膨大なモンスターとの交戦を余儀なくされていた。
    凍えるような寒さの中、異常発生したというモンスターの討伐任務だった。
    普段の俺ならば、嬉々としてその喧騒の中に身を投じただろう。
    だがその日の俺は、前日までの他任務で一日中雨に降られながら1人で戦闘をこなし、しかも強くなった雨脚のせいで足止めを食いガーデンに戻ってきたのは朝の4時を回ったころだった。
    その翌日に、真冬のトラビアでの討伐任務ときた。
    体が熱く熱を持ち、視界がかすむ。寝不足の頭は何も考えられず、指示されたことをこなすので精いっぱいだ。
    普段であれば、班員のゼルでもからかって遊ぶところだが、今日ばかりはそんな余裕はとてもじゃないが無い。
    だが、リーダーに自身の不調を伝えるのも癪だ。
    すぐれない体のまま、俺は他のSeeDたちと同じようにし散開し、あふれるモンスターを叩き切っている。
    頭がぐらぐらする。情けないったらねぇぜ。

    その時、視界の隅にゲイラが飛び込んでくるのが見えた。だが、思うように動かない体は、雪に足を取られ動けない。
    俺は腹部への強烈な一撃を覚悟した。


    俺の目の前が真っ赤に染まった。



    目の前に、一人の男が躍り出たのだ。真っ赤なダウンを身にまとっている。

    立ち上げた金の髪は、吹雪のせいですっかりセットが崩れてしまっている。
    ガンブレードを支えにして、立った体制をようやく保つ俺に対して、そいつは言い放った。
    「あんたが苦戦してるなんてめずらしいじゃん!」
    そう言うと、俺の方を顔だけで振り返る。
    「俺んとこ終わっちゃったからさ。ちょっとこっちもやらしてくれよ」
    食い殺してやると言わんばかりの好戦的な笑みだった。ぼやける視界に、その笑みだけはなぜかくっきりと映った。
    普段は人懐っこくて、愛嬌のある顔立ちが、俺の知らない顔を見せた。


    「好きにしろ」

    そういうので精いっぱいだった。動揺していた。
    肉体的にも追い詰められ、そうして精神的な動揺までもが加わった。


    結局、モンスターのほとんどをゼルが殺った。
    俺は、ただゼルを見ていた。


    野営地に戻ると、ゼルが話しかけてくる。
    今日は珍しくお互いに平和な関係を築いているからだろうか。(俺の体調のせいだが)
    「なんか暴れたりなくてよ。サンキューな!」
    譲ってくれたんだろ?と普段の笑顔をのぞかせる。
    勘違いも甚だしいが、まぁいいと思える何かがあった。
    この俺が、獲物を横取りされて黙っていられるなんてな。
    これがスコールだったらどうだろうか。俺のプライドは刺激されるばかりで、落としどころなんて見つかりやしない。
    体調なんて関係あるか。スコールには、負けられない。
    普段のように食って掛かってこないからだろうか、その間にも俺に話しかける言葉は止まらなかった。
    ああ、とか、そうだなというような適当な相槌を打ち続けていた。
    またあの顔を見れるかもしれないという期待があった。いや、あれ以外にももっと別の顔があるのかもしれない。

    話すたびに表情が変わるこいつの顔を…

    ただ、ゼルを見ていた。




    今もそうだ。こいつの新しい顔を見ている。欲情した獣の顔だ。
    キスをするたびに理性という服を脱ぎ、俺を誘惑しにかかる。魔性の獣か。
    俺は、ゼルをこいつのベッドへと押し倒した。
    抵抗はほとんどなかった。
    ただ、「シャワー…」とだけ小さくこぼしてこちらを見上げた。
    「必要ない」
    それだけ言って、強い視線で納得させる。
    髪を掻き揚げ、頬をさすり、そうして服の中へと手を差し入れる。
    時折キスを仕掛けるが、激しいそれにはまだ慣れないのか、苦しそうにしては肩で息をしている。
    その初々しい表情に優越感を覚える。まだ誰のものにもなっていないこの男は、俺のものなのだ。
    男を抱くのは初めてだったが、関係ない。女の経験ならある。喜ばせる術も知っている。
    それに倣い、纏っている服を順に脱がせ、胸の突起を舐めにかかる。
    「あっ」
    かすかな反応をみせるその個所をゆっくり責める。
    ゼルはもどかしいのか、体を震わせて、俺の腕を強く握ってしまっている。
    体をさすりながら、そのまま首元まで舐めあげると、ぎゅっと目をつぶり首を反らしてのど元を晒した。
    その首にキスを落としながら、下肢に手を伸ばす。
    ゆったりと撫で上げると、そこはすでに力を持ち始めていて容易く手の中に納まった。
    その形を確かめるように手を動かすと、直接的な刺激が気持ちいいのか目を閉じたまま感覚を追いかけている。
    あの美しい青い瞳がどうしても見たくなる。
    「俺を見ろ」
    耳元でそう命令すると恐る恐るというように瞼をあけてこちらをじっと見つめてくる。
    水底を浚ったような美しい青。
    ーーーたまらねぇ。
    体中を熱い血液が駆け巡るのが分かる。興奮で呼吸が荒くなる。
    これからこの体に侵入するのだと思うと体が沸き立つ。
    たまらなくなって、つい事を急いでしまいそうになる。
    何度も口を吸って、肌をたどり、性器を扱く。
    ゼルもやられっぱなしは悔しいのか、こちらの下肢に手を伸ばして必死に俺のそれを刺激してくる。
    手早く俺も衣類を取り去り、再び彼の上に覆いかぶさった。

    そうするうちに、ゼルの体もしっとり汗ばんでなじみ、肌の薄い部分がほのかに赤く色づいている。
    俺のも挿入できる硬度を十分に保っており、先も濡れてきて具合がいい。
    そろそろ我慢も限界だ。頃合いだろうと、仰向けに横たわるゼルの足を腕にかけ、体を寄せる。
    彼の足を開き、何が始まるのかと戸惑いと不安をみせるゼルの顔を見た。
    俺の熱いものがそこに押し当てられて、意味を悟ったのだろう。覚悟を決めたようにキュッと瞳を閉じると、
    浅く呼吸を繰り返している。
    それを了解の意と捉え、グッと力を入れて、ゼルの中に侵入を開始する。
    だが、ゼルが苦しそうに顔を背けて、歯を食いしばっている。
    亀頭の半分も入らぬうちに、ゼルの孔はピンと引き攣れて、限界だと震えている。
    それでもなんとかしたいと気持ちは焦り、一度腰を引いては押し付けて挿入を図る動作を何度も繰り返す。
    俺のソコも期待にうち震えて濡れて光り、しなっている。なんとかゼルの中に入りたいと訴えている。
    挿入しようと腰に力を入れて押し付けるたびに、ゼルから苦しそうな声が漏れる。
    先ほどまでガチガチに立ち上がっていたゼルのモノも、痛みからかすっかり萎えてしまっている。

    「…ゼル」

    彼の閉じた瞳から、涙がこぼれるのが見えた。
    俺は、ゼルの瞼にそっとキスを落として、その涙を舌でぬぐった。

    こんなのは俺がしたかったセックスじゃねぇ。

    おれはゼルからそっと腰を引いた。
    ゼルがどうしたのかとこちらをゆっくりと見つめる。
    俺はゆっくり首を振って、まだ恐怖から小刻みに震えるゼルを強く抱きしめた。


    結局その日は契ることができず、俺たちはお互いを扱き合ってことを収めた。
    こいつに扱いてもらうなんて想像の中だけだと思ってたからな。それはそれで興奮した。
    眉を寄せてイく顔も、そのエロい声も、俺の耳にしっかりと残ってる。
    が、俺がしたいのはそういうペッティングじゃねぇんだ。
    こいつをガンガンよがらせて、俺にすがりつかせて、快楽の底で一つになるようなセックスが、してぇ。

    どうしたものかと隣で眠るゼルを見て、頭を抱えた。
    女を抱くのとは違う。
    そう突きつけられた気がした。



    つづく


    サイファーの方が書きやすいのは、私もゼル可愛い目線でみてるからでしょうかね笑
    だいたいのBL小説って、初めて行為に及ぼうとして、うまくいって、しかも受けがモロ感っていうのが多いと思うのですが(私も大好きです)、実際はそんなうまくいかないだろうなぁというのを書きたかった話です。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    拍手ありがとうございます!
    引き続き小話がんばります!ありがとうございました~!




    久しぶりにサイゼル~のコメントありがとうございます。
    以前もとのことでありがとうございます!やってきた甲斐があります。
    私もそうなのですが、サイゼルは出戻り組が多いように感じております。
    まだまだ書いてないネタが沢山あるので、二人の萌えを存分にニヤニヤしつつ見守ってくださいませ!コメントありがとうございました!
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