名前:イミナ・ブラックハート(忌名 黒心)
異名等:セクシー心臓発作殺戮者キュート桜飼い猫百合ボーイ
種族:人間
性別:男
年齢:11歳
身長:138cm
体重:34kg
スタイル:肉付きの薄い子供
台詞等
「僕はイミナ。イミナ・ブラックハート。元、幻術士さ」
「僕はただの人間、ただの子供。魔法も幻術も使えないよ」
「でも、何も出来ない訳じゃない。――侮るな」
「おはよう、ヨシノ。ご飯は作ってあるか、ら……先に顔洗ってきなよ……」
「ヨシノー?早く寝ようよ、ほら。……来てくれないの?……むうー」
髪:茶色がかった黒髪ぼさぼさショート
体:肋骨が少し浮く程度の痩身
肌:褐色肌
頭:頭頂部付近から前髪方向へ垂れた癖毛
目:蒼色の瞳に少し長めの睫毛
首:白いリボンタイ
└シャツのボタンを留めない代わりに雑に口と手で結んで留めている
胴:濃いコーヒー色のワイシャツ
└ボタンは下3つくらいをかけっぱなしにして着脱、袖と首~胸元3つくらいのボタンは開いたまま
背:丈夫で大きな白いローブ
└前は開いたまま。ベルトやらは緩めっぱなし。フードはたまに被る
腕:なし(左腕欠損:肩から先)
手:なし
腰:ベージュカラーのショートパンツ
└ボタンはつけにくいので大体開けっぱなし、チャックも半分くらいまでしか閉じてない
足:焦げ茶メインのサムループサンダル・木製の義足(左足欠損:腿から先)
下着:黒スパッツ
└丈は短め、薄手かつ緩めで脱ぎやすいタイプ。パンツは面倒だから直スパッツ。
アクセ等:甘めの花の香水を気分によって変える
その他:鎖骨の根元(?)辺りから鳩尾の上辺りにかけて黒い百合の刺青
性格・特徴:猫・勤勉・警戒心・献身・寂しがり・孤独への恐怖
かつて幻術士だった現・一般人の少年。今はとある森の奥の小屋(事故物件)で大切な人:門田吉之(ヨシノ)と二人暮らしをしている。
日頃は片腕でも出来る農作業と料理、掃除、そして小屋の中にある本からの知識を得る事と、得た知識の実践に時間を費やす。
小屋での生活を始めてから日は浅く、今はまだ主に掃除、というか血糊の類を落とすのに体力と時間を大きく使っているようだ。
掃除の途中で興味深い書物を見かけるとそれを読む事に没頭し掃除を止めてしまうせいで中々進まないらしい。
日常生活において腕或いは足のせいで困難な事も多いが、ヨシノの手助けによってなんとかこなせている様子。
現在の目標はまず掃除だが、その後は義手を作ること、もしくは腕を再生、或いは腕のように使える何かを作ることらしい。先は長い。
胸元の大きな百合の刺青は元の世界における新技術の一種で、後に魔花刻印と呼ばれるモノ。
彫り込んだ花に応じた特殊技巧を一般人でも使えるようになる仕組みとして開発されたものであり、
百合の刺青は幻術、薔薇は魔術、彼岸花は呪術、鈴蘭は交霊術を使用可能にする等等。
イミナは開発初期における"人材"のうちの一人であり、両親は金銭及び一定の地位と引き換えにイミナを研究所に売り払ったとされる。
また他に数名居た"人材"の対象者だが、それらは全員施術失敗とその後の処置失敗により死亡。
イミナ自身も左上腕に刻んだ薔薇、左ふくらはぎに刻んだ鈴蘭の施術失敗の結果を受けている。
なお、施術に失敗した場合刻印に含まれた術が体内に逆流、そのまま全身に伝わって大抵の場合は死ぬか重篤な後遺症を残す。
これを防ぐ為に施術失敗時は該当箇所の切断処置が許可されており、イミナの左腕・左足はこれによって失われている。
余談だが切断を行う装置などはなく、痛み等に暴れる対象の部位を素早く切り落とす為に手斧が用いられていた。
その後、今まで術後措置の困難さから避けられていた胸部への施術を試行、無事成功しイミナは7歳の時点で幻術士となった。
この成功例を以って刻印は体系化後にさらに細分化され数を増やすが、同時に施術者を騙る詐欺、未熟な施術者の失敗による事故、
施術を受けた者達の健康被害などの訴えにより時の政府より禁止令が発され、一気に廃れる事となった。
それでもまだ細々と水面下で施術とその失敗による事件が起き、軍が出動する事態にまで発展。一斉検挙により施術者は世界から消えた。
しかしその数千年後に技術発掘され、その結果刻印利権争いを起こしたり、初期の資料に使用されていた被験者コード『忌名 黒心』から
「くろこ」と言う名称でイミナが神格化され研究施設跡に無数の百合が植えられたりするのだが、それはまた別の話。
刺青により手に入れた幻術の力だったが、一般的な幻術士が使う華々しいものと違いイミナが使えたのはたった一つだけ、
それも「幻術にかけた物事全てを酷く見せる」という幻術士のイメージと致命的にかけはなれたものだけであった。
本来は死ぬ直前の人に美しい世界を見せ最期を飾ったり、精神的な負荷を和らげるといった仕事の多い幻術士の中で
そのような幻術しか使えないのは本当にどうしようもなく、またその大きな刺青と欠損は非常に目立ちやすく、
行く先々に広まっていた評判で碌に仕事も得られないイミナは「意味無しイミナ」や名前をもじって「忌名」と呼ばれ、
施術で生き残り今後は自由に生きていけるという彼の最低限の尊厳と希望はじわじわと削られていく事となった。
それでも刺青の実験体になる代償に受けた保証で、ある程度生活に困らない程度の知識や医療は得られていたようだが、
本当に必要だった友や家族などは得られなかった事でより強く孤独を感じていたようである。
結果として幻術以外の魔術や魔法薬、マジックアイテムの知識を得るも仕事と幻術応用力が無い為にそれらが役立つ事はなかった。
そして元の世界で心が折れかけていたところに届いた手紙によって、フタハナΩΩΩに参戦。
しばし混乱の中にあったが、すぐに自身の「叶えたい願い」を模索しはじめる。
やがて誰にも自らの幻術の効果を知られていない場所で、自らの幻術を使って人々に安らぎを与えようと考えたイミナは、
幻術を使って自らの姿から来歴、願いまで全てを偽り、願いを叶える為の準備で数日を過ごした。
ヨシノと知り合ったのもこの辺り。死ぬ前に不要な荷物を売り捌こうと思っていた際に出会い、幾らかの交流を持った。
その後、「大規模幻術」を使用、島の空より隕石に見せかけた無数の桜の花びらを降らせ、混沌とした島にひと時の安らぎを送る。
大規模幻術の使用により居場所を知られ、本当に隕石が降ると思っていた者達により殺害されるが当人には悔いも恨みもなかった。
死後、刺青に僅かに残った魔力により、最期を看取りに来たヨシノと会話。人生で初めての友達を作って深く永い眠りに就いた。
……はずだった。フタハナの島に宿った力か、或いは心残りが出来てしまったからか、イミナは死んだまま何かを待ち続けた。
結果として、イミナは甦る事となる。フタハナの世界の理……口付けによる蘇生を受けて。
目を開いたイミナの前には、もうとっくに吹き散らされたはずの桜の雨。そして、泣き笑いを浮かべる友達の姿。
幻から現へ引き上げられたイミナはただ、彼が口付けの時に放った言葉と同じ言葉を返し、同じ行為もやり返してやった。
それからは、一度無くした命を彼のために使うと決めた。失われた花びらに願いを込めて。
新しい願いを胸に、増えた友人から貰った地図を手に、二人は島を後にして、現在に至る。