私の好きなアーティストに,Linkin parkというバンドがあります.
かなりの有名どころなので,私があれこれ説明するのは知っている方からしたら陳腐なのでしょうが…好きなんです!(二度目)
彼らはアメリカの6人組のロックバンドなのですが,中でも“Breaking the habit”とか“Faint”が有名なのかな.
ちなみに私は“In the end”と“Somewhere I belong”が好きです.
数年前の映画ですが,トランスフォーマーのテーマソングを歌っていたのも彼らの楽曲でした.
それから彼ら,生粋のガンダムファンであります.
CDの初回特典でガンダムのプラモをつけるくらい(これが結構かっこいいんです)ですから,相当なもんでしょう.
ってなわけで,今日はそんな彼らの作品の一つを和訳して紹介したいと思います.
あ,当然ながらイザアスに絡めて喋る痛い展開は今回も健在です!
分かってる!痛いってことは!!
私の内側が全て灰に変わっていく とてもゆっくりと
私は吹き飛ばされた とても冷やかに
黒い風は視界から連れ去って行った
そして昼は暗闇に覆われた
あの夜に
上空の雲が近づいてくる とても不満そうに
けれど心ない風は吹き続ける
吹き続ける
昔は自分で自分を守っていた
でも今は違う
自分の道を見失ってしまったから
なぜかは分からないけれど
黒い風があなたを視界から連れ去った
そして昼を暗闇に変えた
あの夜に
上空の雲が近づいてくる とても不満そうに
そして一層足元の地面は冷たくなった
彼らがそこにあなたを埋めたがら
けれど冷酷な風は絶え間なく吹き続けた
吹き続けた
もうあなたは行ってしまった
私は間違ってたんだ
私は今まで理解できていなかった
孤独というものを
男性バンドですから,一人称は“僕”または“俺”とするのが適訳なのでしょうが,私は基本的に“私”という一人称が一番性別や役割上の制約を受けにくいと思っているので,“私”と訳しています.
二人称に関しても同様です.
この曲の冒頭の声は,ともすればかの有名な中●正広のようで一瞬笑ってしまいそうになるのですが,それが終盤に行くにつ入れて,冒頭の掠れた,凍えた,抑圧したような危うい声で歌っていたのが一気にぶわわーっと爆発します.
むしろそのための抑圧だったのでしょう.
もう4,5年も前の曲なのですが,それをなぜ今この時点でここでの話題に挙げるのかと言えば,それは単純に今の今まで忘れていたからです(おい)
4,5年前と言えば,私もまだサイトを再開していない頃でしたしね.
久し振りに車でこの曲を聴いてから,覚えている内に書いてしまおうと思って,唐突にここに述べさせていただいた次第です.
このサイトの傾向をご存じの方なら,この歌詞を見たときに私が何に心動かされたのかお気づきかと思います.
そう,まるでこれはザラ親子の視点のようではないですか!
三者それぞれの視点で見えてくるのは私だけでしょうか.
いや,そんなことはないはず!(反語)
今まさに消えていくレノアさんの見た風景,それに対して呆然としている様,残す二人の家族への危惧,そして自分がこれから迎える孤独.
レノアの死を知ったパトリックさんが感じた風景,突然にブラックアウトする現実感への絶望,途方もない憎悪,失意,そして最終的に自分に晒された孤独.
二人を失ったアスランに突き付けられた風景,世界に圧迫され,閉じ込められ,そしてどこまでも遠く突き放された解放と,それと共にある孤独.
私にはそう思えます.
こうして見ると,とんでもなくただ暗いだけの歌のようなんですが,終盤に向けて盛り上がる大サビの後ろのコーラスでは“昔は自分で自分を ~ なぜかは分からないけれど”という囁きが聞こえます.
イザアススキー的には,レノアを失った当時の,ただ他人に対してひたすら閉鎖的で防衛的だったアスランが,復讐という自分に課した“道”を見失っていき,今では完全に失った,と捉えられます.
なぜかは分からないけれど,と言っていますが,それには明確ではないけれど理由らしきものがある.
その理由がイザークとの関わりの中で見つけたものだとしたら,とんでもなく萌える!
“道”を自ら断ち切ったのではなく見失った,というところがまさに私好みで…アスランが,誰かの力強い手によってではなく,誰かの存在が傍にいてくれることで自ら成長し,別の“道”を見つけ出したような気がして,まさに私の一番目指しているアスラン救済のエンディングだな,と思ったわけですよ!
イザーク!やっぱりアスランにはあなたが必要だわ!!
ああ,それからちなみに私がここまで熱く語り妄想するのにはもう一つ,そして最も大きな理由があります.
終盤での大サビでは,繰り返しある言葉が悲愴で伸びやかな歌声として叫び続けられます.
それはこの曲の名前でもあります.
彼らは最後,何度もひたすらに繰り返すのです.
“On a Valentine's Day” と.
これって偶然なのでしょうか?