平和ボケの国日本には、ただ平和と叫べば平和になると思っているバカがいる、と言う人がいる。だが、ひとりひとりが望めば平和であるはず、というのは人間としてごく当たり前な普遍的な感覚だと思う。そんな簡単なことがなぜ実現しないのか、どうしてこんな理不尽なことが起きるのか、という疑問は、紛争地で被害に遭った人たち、命からがら逃げてきた難民たちのほうこそ、強く胸に抱いているのではないか。つまり、心から平和と叫びたいのは、むしろ平和ボケとは対極にある人たちである。
憲法を容易に解釈変更できるようではもはや絵に描いた餅だし、国民の大半が改めたいというのならば、私はそれに従うまでだという思いだ。だが、海外で人を殺さない国日本、というのはなかなか魅力的な理念であり、もったいないなあ、とは思う。
以前、ただ平和と叫べば平和になると思っているらしいバカな私に対して、永世中立国スイスが実はがちがちの武力国家であることを知っていますかとふっかけてきたやつがいた。そんな誰でも知っているようなことを私が知らないで、ただただ平和平和と叫んでいたと思っていたのか。先の法制では集団的自衛権の行使の是非が議論となっていたのに、そこに中立国の軍事のありようを持ち出すあたり、全く話が分かっていないことをさらけだしているのは君のほうである、とここでこっそり言っておく。