こんにちは!
FF8が20周年だそうで、おめでたいですね~!
ゼル達も相応に年を取るなら37歳くらいになってるっことで、余裕のでた2人も萌えますね~!
早速ですが小話です!
続き物で、次回からR18になる予定です。
パラレル書いてみたいと思ってまして、ようやくこぎつけました笑
あとエロは視姦プレイやってみたいと思ってますので、そんな感じになる予定です。
あと両性具有ものにしようとおもってるので(あくまで性別は男です)
上記OKという方のみご覧下さい!
ここはバラム村。
まだ電気もガスも通らない山奥の村だ。
山中のひらけた箇所に木材と土とレンガでできた建物が建ち並ぶ。
中央の広場には常に火がくべてあり、周囲のモンスターを寄せ付けないようにされていた。
ゆったりと時間の流れる豊かな村だ。
近隣にはガルバディア村、トラビア村があり、村同士の交流は非常に盛んで村自体はは非常に栄えている。
一族の村の女達は特別な力を持ち、その中から選ばれた者ーー魔女と呼ばれるシャーマンが村を守っている。
男達は近くの森に狩りをしに行き、モンスターを狩って生計を立てている。
ゼルもそんな男達の一人だった。
つい最近17歳になって狩りを始めたばかりのゼルは、勢いよく村のはずれの家に飛び込んだ。
「かあさんただいま!」
レンガ造りの薪のキッチンでスープを作っていたゼルの母親は、明るい声でゼルを迎え入れる。
「おかえり、怪我はない?」
おいしそうな香りを漂わせる鍋からゼルに向き直り声をかける。
「もう17になったんだぜ!大人なんだから心配いらないって」
そう言いながら、母親へと今日の獲物を差し出す。
「へへっ、なかなか大物だろ?」
鼻の下を指で擦りながら、自慢げにしてみせる。
そうして自慢の拳でしとめた小型のモンスターをテーブルへと置く。
「ほんとね。明日はごちそうにしなきゃ」
母親はそう笑って、ゼルにもうじき夕飯ができることを伝えると、手を洗っておいでとまるで子供を諭すように言って微笑んだ。
そうして軌道に乗ってきた狩りの話をしながら、暖かいスープで食卓を囲む。
ゼルの家は、父親が狩りの際に起きた事故で亡くなってから2人暮らしだ。
それでも、村からの手厚い支援や母親の愛情もあってゼルは元気に育っていった。
17歳で狩りができるようになると大人と認められるこの村で、ゼルは先日無事17歳を迎え、ようやく大人の仲間入りを果たした。
ゼルの母親も、跳ねっ返りの息子がようやく一人前となって、ほっと胸をなで下ろした。
バラムの村には電気がないため、夜が更けると途端に村は静まりかえる。
町まで出れば文化がもう少し発展しているらしいが、ゼル達一族は外からの文化を受け入れずに生きてきた。
その為、ここでは独自の風習が今も息づいており、今もその風習は堅く守られている。
一人の男が、夜の闇に紛れてゼルの部屋の木窓を叩いた。
ゼルは木窓の縁から来訪者を確認すると、そっと窓を開いてその男を部屋へと迎え入れた。
所々すり切れた麻布を纏った男が慣れた様子でゼルの部屋に降り立つ。
布を取り去ると、部屋の蝋燭に照らされた鮮やかな金髪が現れる。
「サイファー・・・」
ゼルがその頬にそっと手を添える。
そうする内に力強く抱きしめられた。
この村には夜這いの風習がある。
ゼルとサイファーもまさにそのうちの一組だった。
サイファーはゼルより一つ年上のため、前年に成人しており村では狩りの先輩だ。
とはいえ幼い頃から同じ村で育っており、当時から力が強く体格も良かったサイファーに、小柄なゼルはよく小突かれていたものだ。
しかし、なんだかんだと面倒見が良く優秀だったサイファーと、当時は不器用でひ弱だったゼルは一緒にいることも多かったのだ。
小競り合いに違う意味合いが混じりだしたのはサイファーからだった。
そうしてゼルが17歳になる少し前、狩りの練習にとサイファーと出かけた際に、サイファーは川で水浴びをするゼルへと自身の気持ちをぶつけた。
強姦に近い行為ではあったが、ゼルもサイファーに特別な感情を持っていた事もあって、二人は無事に気持ちを通じ合わせることができた。
それ以来、サイファーはゼルへと夜這いを仕掛けるようになったのだ。
強い包容はそのままに、二人はベッドへと倒れ込む。
ゼルの母親はもう夢の中だろう。
そうして二人は、この晩も甘い夜を過ごした。
「おい」
ペチペチと軽く頬を叩かれる。
途端に意識が冴えていく。
「しっかりしやがれ」
サイファーの声だ。さっきまでの荒々しい彼とは違う。
ようやくはっきりした意識が戻ってきて、ゼルは自分をのぞき込むサイファーの翠色の瞳に気付いた。
「あ、おう…。もう平気だ」
自分は絶頂と共に失神し掛けていたようだ。
サイファーは安堵の息を漏らすと、ゼルの上から退くと共に横へとずれてベッドに収まった。
ゼルの横に寝ころんでゼルの呼吸が収まるのを待っていたサイファーは、頃合いとみるやまるで大したことではないとばかりにその口を開いた。
「てめえ、俺とつがいになれよ」
ゼルは一瞬何を言われたのか理解できずに隣のサイファーを見つめる。
だがその言葉の意味を理解するやいなや、とろんとしかけた目を途端にぱちくりさせた。
彼ら一族は男も女も大人になると生涯のパートナーを探す。
その相手を選ぶために、年頃になった若者達は夜這いをしてお互いの相性を確かめ合うのだ。
村々では大方は10代で結婚し、子供を持つ事が多い。
サイファーも例に漏れず、ゼルが17を迎えるのを待っていたのだ。
ゼルが思いもよらぬ提案に驚いていると、「明日、お袋さんに会う」
そう言うと、ベッドからガバリと起きあがった。
床の麻布を拾って入ってきた木窓に足を掛けると
「話しておいてくれ」
そう最後にゼルに言って闇へと消えていった。
翌朝、結局よく眠れなかったゼルは、隈のでた目元で朝食を食べる。
「昨日は眠れなかったの?」
ゼルの母親は、そんなゼルの様子を見逃すわけがない。
とたんに慌て出すゼルに、これは何かがあったと直感で感じ取る。
お茶を飲んで咽せているゼルの向かいに座ると、声に出さず何があったの?と視線で問いかけた。
ゼルは上目でその様子をちらちらと伺っていたが、次第に観念してコップをテーブルへと置いた。
「サイファーが・・・つがわないかって」
それだけ言って、頬を染めて下を向いた。
母親がどんな反応を示すかと恐る恐るそちらを見ると、嬉しそうに微笑んでいた。
「そう、よかったわね」
しっかりとゼルを捕らえた視線が向けられる。
「ゼルはどうしたいの?」
そう言って、静かにゼルの返事を待っている。
ゼルはこみ上げる言葉を何度か飲み込むようにして、そうしてそっとコクリと小さく頷いた。
「おめでとう、幸せになって。まだまだ子供だと思ってたのに、こんなに立派になってたのね」
そう言って静かに席を立つと、ゼルを抱きしめた。
「さあ召し上がって!」
サイファーは昨晩の宣言通り家にやってきた。
ディナーの食卓には、昨日ゼルがしとめた獲物が美味しそうな料理となって並んでいる。
サイファーはゼルの母親に促されるがまま席に着くと、いい香りのしているスープに口を付けた。
「ディンさん」
食事も粗方終わった頃、サイファーがゼルの母親に向き直った。
二人に食後のお茶を入れていたゼルの母親が顔を上げる。
「ゼルを貰っていきたい」
そう言って視線を強くした。
「必ず守る」
テーブルの上に置いた自身の拳を強く握って、そう言い切った。
「ゼルをよろしくお願いね」
そう言ってゼルの母親はサイファーに頭を下げた。
つづく
拍手ありがとうございます~!
しばらく更新滞りますがまた戻ってきますのでよろしくお願いします~!