ライブ公演を終えて約1ヶ月の月日が流れた。
その間にライブや『ソラマメのラララ、ラジオ』の生放送があったりと、何かと忙しくさせていただいていた。
思えば四年前は“ライブ公演”しかしていなかった。
今回の公演は第15回を記念しての初のリメイク作品。
『となりにトトロ』は第4回時の作品で、ちょうど四年前の2012年初夏の作品である。
そう、この頃はライブ公演しかしていなかった。
ラジオもやっていなかったし、この為だけに活動をしていたような気がする。
あの時と今回とではそういう意味で比べる対照にはならないかもしれないが…
あの時よりは内容的に進化していると思う。
が、あの時に比べて取り組む時間が減ったため、
消化するはおろか“その作品”が一瞬にして通り過ぎてしまった。
そう、ネコバスのように。
…
いや!ちょっとうまいことを言ってますよ的になってるけど
確かに思いついちゃって書いちゃったけど( ̄▽ ̄)
何が言いたいかって要は「もう少し思い入れたいなぁ」ってことなんだ。
思い入れたい…そんな日本語ないと思うけど…そういうことなの。
もっと一つ一つ大事にしたいなぁ…と。
こういうジレンマが制作期間を狭めていってる原因ともいえるんだけどね。いい方向に行っていない。
ここでは正直に書こう。
最近の練習時間は“歌舞伎の稽古”ほどだ!!
…歌舞伎を引き合いに出すのは大変おこがましいが、そのくらい短期間になってしまっている。
歌舞伎の世界では有りだがソラマメには…。
ごめんよ梅田。改める。
さすがに今回の短さには、自分が参ってしまった。
いい状態でライブに臨めなかった。
メンタル鍛えねば。
ああ!前置きが長くなってしまった。
本編に移ろう。毎度のように何項目かに分けて記していきたいと思う。
興味のある方は、どうぞお付き合いを。
①リメイクにあたって
今回この項目にあたっては、実は私のブログ『ソラマメゆげのおやつ日記』の“リメイクといえども”(2016/5/16)という記事に似たようなことを書いているので重複してしまうが、記しておこうと思う。
ある程度の期間、活動されている劇団さんの公演記録を見たりすると
必ずと言っていいほど、過去の作品のリメイクや再演が行われている。
映画でもあったりするよね。役者さんを変えて製作するとか。
今回節目の15回を迎えるということで、そういうことをしてみてもいいかなぁという思いがあった。
作品も14個あるわけだし…
その作品を過去に見たことがある方なら懐かしい気持ちで観ていただけるだろうし、
見たことがない方には新しい作品として観ていただける。
特に問題はないだろう!と予想し、チャレンジしてみることになった。
リメイクするにあたり何故『となりにトトロ』だったのかということだが…
結果、それしかなかった!!
最初からパッと思い浮かんだのがこれだったということもあるが、
季節的にもピッタリであり、たとえ再演だとしても違和感がないと思った。
他の作品は“その時だったから成り立っていた”ものが多かったと思う。
今後悔しているとしたらただ一つ…
自分の直感を信じて早く取り組んでいればよかったなぁと。
「他にもあるかもしれない」「他の作品にも可能性があるかもしれない」
という大事なことは簡単には決めてはいけないぞ、みたいな変な真面目さが働いて、特に何をしたわけではないが頭の中でぐるぐるしてしまった。
その期間もったいなかったなぁ(^_^;)
②第4回との違い
◆第4回公演のライブ制作メモ◆
http://blog.textt.net/soramameyuge/8
上記のリンクをさらっと見ていただけたら分かるように…
この公演は本来やるはずだった日程にできなかった作品だ。
結果的にはそれがきっかけで“定期ライブ公演は二日間行う”形になったのだが、
そういうこともあり、結構練習を重ねた作品だった。
一回目と二回目は日も離れていたし修正したりもした。
よって、公演を終えた時の満足感は今までで一番だった。
…だからかもしれない。
私の脳内は、この作品をだいぶ美化していたのだ!!
第4回定期ライブ公演『となりにトトロ』のDVDを見直した時のあの衝撃は忘れられない(-_-;)
「…そうでもないぞ?」
あの時のサーッと血の気が引くような感覚。
「ヤベッ」となった。
いや!決して面白くなかったということではなく、その時はその時でお客様に楽しんでいただけたと思うのだ。
あくまで自分の…脳内での話だ。
が、しかし、
梅田と改めて見直した時にも「うーん」という表情をしていたので、
少なからず彼女の中にもあったかもしれない(^_^;)
ということで、
それを踏まえて『となりにトトロ・アゲイン』では何を変えて何を変えなかったのか。
項目別に記していこう。
その前に…
◆今回の流れ&セットリスト◆
http://notes.io/wJch
こちらを参考に一緒に振り返っていこう!
A,プロローグ(冒頭シーン)
→ 何といってもここに説得力がないと物語が進んでいかない。
弓削が“梅田はトトロかもしれない”と思っていることは第4回の時と同じ設定だが、
それの伝え方を変えた。つまり見せ方を変えた。
第4回の時は、弓削がその場にいるお客様に《語りかける》形だった。
(セリフ覚えるの大変だったなぁ…^_^;)
ひたすらに「こういうことがあった」「ああいうことがあった」と話していた。
梅田がドングリを落としたことがきっかけに話が展開する点は変えなかったが、
とにかくDVDを見たときに一番変えたかったシーンはここである。
…長い!
くどかった。
こんなに全部説明しなくても伝わる。
なので今回視覚的に攻めた。
回想シーンで伝えるという演劇的な、コント寄りな見せ方をした。
B,選曲
→これはもう、自然に変わるだろうとそこまで深く考えるつもりはなかったが、意外にもギリギリまで頭を悩ませた部分だった。
今回の公演はリメイクということもあり、新曲は作らず、今ある曲たちで臨もうと思っていた。
(オタメシ♪ウタマメという企画を始めてたことも大きい)
なので、より作品にリンクさせたいという狙いもあった。
“トトロ”という世界がくっきりある為、
敢えて、曲の中での物語性が強いものは避けた。
等身大というか…今の自分達が歌って違和感のない曲。
唯一『オレンジ列車』は外れるかもしれないが、そんな曲たちが出揃った。
作品にリンクして聴こえていたら嬉しい。
第4回と変わらず歌ったのは『ソソソ、ソラマメです』と『紙ひこうき、飛んだ』
『ソソソ~』は曲中の演出も変えていない。
“梅田がハーモニカを吹いている姿が、トトロがオカリナを吹いているようにしか見えない”
『紙ひこうき~』が始まる前の演出もそのままにしたなぁ。
“梅田がトトロともネコバスともつかない声で叫ぶ”
《ライブ公演》という形式上、こういうシーンは必要なわけであるが、曲の邪魔になってはならない。
このシーンは皆さんから見たらどうなのかはわからないが…
私的には割とうまくできているのではないかと思っている。自画自賛!笑
C,エピローグ(オチ)
→これはもうリメイクをする上で、絶対変えなければならないだろうことはわかっていた。
当然の課題だった。
色々なパターンは考えたが、最終的にこれに行き着いた。
“トトロだと思っていた梅田がネコバスで、トトロは自分(弓削)だった”
↓
“トトロだと思っていた梅田がネコバスで、弓削はサツキだった…?”
当初“弓削はサツキだった”と断定していた為、
この後に続くエンディングは、第4回の時のエンディングと似たようなシーンで終わる予定だった。
本家の映画の中の、ネコバスとサツキが一緒に出てるシーンを再現しようかと思っていたのだが…
どうも梅田が納得できていない様子だった。
聞いてみると「宮崎作品にあるゾクッとする感じがない」と言うのだ。
「第4回の時のオチが秀逸だったからさ~」と。
自分の直感を押し通そうと思ったのだが…ずっとその事がひっかかていた。
オチを変えるということは自分の中で絶対だったので、その上でどうするか…
はい、こうなりました。
“サツキのお尻から、トトロのしっぽのようなものが生えていた”
というどっちにも解釈できるオチにした。
このオチには一応自分なりの道筋がありこうなっているのだが、
ここでは明言を避けようと思う。
皆様のご想像にお任せします!!
D,エンディング
→第4回定期ライブ公演『となりにトトロ』でやり残したことを、何とか消化できただろうか…!?
手作りエンドロール。
映画を見たことがある方は記憶に残っていると思うが、
あのエンドロールを第4回の時にやるつもりでいたのだが…製作が間に合わなかった(;一_一)
今回その思いを果たすべく、当初はやる方向でいたのだが、
オチが“サツキだった”断定バージョンでは不要だろうということになり、今回もできなかった…で終わるはずだった。
だがオチが変わった為あった方がいいということになり急遽製作することになった。梅田さんが!
(…大変申し訳ありません。)
簡易バージョンではあったが、客席を巻き込んでの演出は楽しかった。
やれてよかったと思う。
③最後に
②のところでリンクを貼った第4回公演のライブ制作メモでも触れているが、
とにかく宮崎駿作品は奥が深い。
『となりのトトロ』ひとつとっても単純にいかない。
ウィキペディアに色々書いてある!笑
表にはぱっと見わからなくても、2回3回見たらわかることがたくさんあって…
そういうこだわりとか奥深さが、作品を支えてるってわかるんだよね。
それはきっとアニメだけでなく映画だけでもなく…全てに通じることだと思う。
自分もそういう作り手でありたいし、そういう作品を創りつづけたい。
さて、次回定期ライブ公演はどんなものになりますやら。
新曲とともに楽しみにお待ちいただけたら幸いです。
最後まで読んでくださった皆様ありがとう。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!