チキン調教師の朝は早い。

  • 再び小話にチャレンジです!

    ※サイファーが以前女性と関係を持っている描写あります。
    ※サイゼルエロあります、ご注意ください。


    太陽が真上に登り、ティンバーの大通りをジリジリと照らしている。
    熱を持った石畳が、人通りの多いこの通りを尚熱く感じさせていた。
    その大通り沿いにある、ひときわ賑わう店に俺たちは席を取っていた。
    なんでもパスタのうまい店だとか以前セルフィが言っていたのを覚えている。それでなのかは分からないが、確かに女性客も多いようだ。
    そんな華やかな姿の女性達が、目の前に座る仏頂面の男に視線を投げることは致し方ない事なのだろう思う。
    同じ男として悔しい程に、この男は見目が良いのだ。それだけではない、恵まれた体躯に、頭脳も明晰ときている。椅子に浅く腰かけて足を投げ出すように組む、この不遜な態度ですら魅力的に見える。惚れた欲目を引いてもだ。
    ゼルはそこまで考えると、馬鹿馬鹿しいとばかりにハァーと深いため息をついた。
    なにせ意志の強そうな瞳はそんな視線を全く意に介そうともしないのだ。
    久しぶりに休日が重なり、たまにはティンバーにでも食事に行くかというサイファーと共に、楽しみにして出掛けてはきたものの、今となっては憂鬱な気持ちの方が大きい気さえする。
    ようやくゼルが食事に手を着けだすと、サイファーは手にコーヒーを持ったままにそれを眺めていたが、何かを思い出したように片方の眉を持ち上げると、一言ちっとばかし席をはずすぜと言い残して席をたってしまった。
    思わずそちらに目を向けると、立ち上がって人混みの中に消えるときでさえ、彼を追いかけるように視線が向けられているのがわかった。
    思わず目で追ってしまったゼルはため息を一つつくと、それを見なかったことにして再び食事に手を着けようとした。のだが、後ろの席から突然飛び出したその名前に思わず固まってしまう。
    「さっきそこでサイファー見ちゃった~」
    「うそ~久しぶりじゃん」
    「最近見なかったもんね~」
    いくつもの可憐な声が背後で飛び交うのを、ゼルは硬直しながら耳にしていた。
    盗み聞くようなまねをしてはいけないとわかっているのだが、どうしても意識がそちらに向いてしまう。
    声からするに、どうやら席に着いているのは4人のようで、全員がサイファーの知り合いらしく、親しそうに彼の名前を口にしている。
    ティンバーは昔サイファーがよく遊び歩いていた土地だ、知り合いの一人や二人いて当たり前だと必死に自分に言い聞かせて、胸の奥からせり上がるいやな気持ちをおさえこんだ。
    しかし、その努力は衝撃的な一言ともにゼルの胸に突き刺さった。

    「そういえばさ、みんなサイファーと寝たことあるんだよね~」


    続きます




    拍手押して下さった方ありがとうございます!頑張ります!



    萌えますとコメント下さった方ありがとうございます!
    とても励みになります!イラストは甘さを意識して描いているので、萌えて頂けて本望でございます!
    コメントありがとうございましたー!



    おっぺけ様コメントありがとうございます!
    私も脳内サイゼルは年中無休で営業中です!!
    そしてうわああサイファーにジャンクションしたいー!サイファーにジャンクションして、ゼルにジャンクション(物理)したいぃ!!
    そしてトロトロになったチキンは肉汁たっぷりでしょうか?濃縮されたエキスが香りますでしょうか?料理長サイファーの自家製ホワイトソースが掛かっておりますでしょうか?
    早くたべるコマンドをセットしないといけませんね!しばらくお待ち下さい(3時間)
    こちらこそ、他のサイゼル好きの方がいるのがとってもとっても励みになっております!こちらこそ幸せをありがとうございます!
    コメントありがとうございましたー!

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