「鶏肋」とは、食べるには身がないがダシが取れるのでそのまま捨てるには惜しいことから「大して役に立たないが、捨てるには惜しいもの」のこと。(wikipediaより)
今回は、せっかくだしブログのタイトルに使った言葉のエピソードを紹介&個人的な解説をしていこうと思う。
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『三国志演義』より
曹操と劉備が戦争をしていたが、曹操軍側の旗色が悪い状態であった。
曹操は内心、兵を収めて撤退しようと思ったが、劉備の兵たちに笑われる事を恐れてどうにも決断できずにいた。
ある日、曹操は鶏湯を食べていると、碗の鶏がらを見て現在の戦況について思うところがあった。
そこに夏侯惇が夜の伝達事項を聞きに来たが、曹操は考えたまま「鶏肋、鶏肋」とつぶやいた。
その言葉を聞いた夏侯惇は、全軍に「鶏肋」と伝令を発した。
だれもがその伝令の意図が分からなかったが、楊修は軍を撤退させる準備を始めた。
夏侯惇が楊修に撤退の理由を聞くと「鶏肋を食べても味はないが、捨てるにはもったいないものである。現在の戦況も、進んでも勝ちはないが退いたら敵に笑われる。ここにいても利益がないので、撤退するしかない。」と楊修は鶏肋の解釈を話した。
夏侯惇は話を聞き、楊修が曹操の心の奥底を理解している事に感銘を受け、自身も撤退の準備を始めた。
曹操は、全軍が指示もなく撤退の準備をしている事に驚き、楊修に対して「お前は流言を広めて軍心を乱したのか」と激怒し、楊修を処刑させた。
その後、撤退せずに再び劉備とぶつかり合うが、敗北してしまう。
劉備に敗れた曹操は楊修の言葉を思い起こし、撤退を決断すると、
楊修の遺体を丁重に葬った。(wikipedia参照)
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ありがちな曹操様の傍若無人エピソードのひとつである。
このエピソードで語られる事はひとつ「楊修がなぜ殺されたか」である。
よくに言われるのは、「楊修の理解の早さを危険視した」とか「勝手に軍を動かしたから」とかいろいろ言われるけど、どちらも間違いな気がする。
曹操の性格を考えると、ただ単純に「気に入らなかったから」と解釈するとすんなりいく。
ライバルの劉備にボコられ、前にも後ろにも動けない状況に苦しんでいるところにつぶやいた独り言だけで、考えている事を全て読み取られ、そして正しい選択をする。
そんな光景を見せられ、武力でも知力でも負けず嫌いな曹操がすんなり納得するはずがない。自分の理屈でかなわない状況に対して出来る事は、ただただ理不尽にブチギレるだけですわ。
そんな小物要素もある曹操であるが、負けた後にしっかり反省するところも曹操らしいところである。感情に任せた理不尽な行動をして失敗もするが、もちまえの不屈の行動力を生かして最終的に成功をつかむところが典型的なカリスマ系リーダーであるのかもしれない。
最近でいうところのスティーブ・ジョブズみたいな。
というわけで、キミも明日から平成の曹操になろう!!!