チキン調教師の朝は早い。

  • 温もりをくれる人

    ゲーム中のゼルのダメージを受けたときの倒れ方が萌えすぎるっ・・・!暴れん坊と呼ばれたゼルならばスコールみたいに大の字で倒れるとか大胆にいきそうなのに、あの横向きにかわいい倒れ方をするとかほんっとにスタッフはいい仕事をしたと思います!

    そんなゼルを小話で発散です!


    こいつと同じベッドで寝るようになってどのくらいが経つだろう。時にゆったりと時に激しく、幾度も夜を共に過ごしたことで俺の知らないこいつの一面をいくつも知った。
    その中でも俺を驚かせたのはこいつの寝相だ。
    はっきり言って、ひでぇ有様だ。
    つきあい始めた頃は、事がすんだ後でも同じベッドで寝るのを嫌がって、意地でも自分の部屋へ帰るコイツに疑問を持っていた。嫌がるこいつに無理矢理聞き出してみると、寝相が気に入らねえらしい。
    そんなにわりぃのか。まぁこいつだしあり得ることだと納得し、俺も覚悟を決めて、初めて共に寝て気づいた。
    こいつ・・・俺にすり寄ってきやがる!!!
    寝相が悪いわけじゃねぇ、そう、コイツは良すぎた。
    良すぎるあまり、誰彼かまわず相手にすり寄って、無意識に甘えちまうのが問題だった。
    前に友達と寝た時に発覚し、勘違いさせて問題になったのだという。朝うつむきながら赤くなって口を開くコイツがたまらなくかわいくて、俺はその友人とやらへの嫉妬を押さえるのが大変だった。たとえなにもなかったとしてもこいつをそういう目でみたというだけでもゆるせねぇ。
    いつからだ、なんでこんな風になったと聞いても、気がついたらそうだったと言うことしかわからないらしい。
    どうしてもその癖は直らず、現に今も俺の隣で眠るコイツは俺の胸元にぴったりと収まって、俺に額をすりつけている。
    ただの癖とはわかっちゃいるがたまらなくなって、さらさらと額をおちるコイツの柔らかな髪をすくようになでてやると、さいふぁ…と俺の名を呼びながら足を絡めてきやがる。
    我慢できるわけねぇだろ。抱きしめずにはいられねぇ。
    背中に手を回して腕の中に閉じこめるようにすると、コイツの体温がじんわり伝わってくる。
    そういやぁガキの頃も寒いから一緒に寝たいとねだるこいつとよく添い寝したもんだ。
    風の吹き荒れるセントラの夜は寒くて、俺のベッドに入ってきたはいいものの遠慮して隅で丸くなるこいつを、いつも自分の方へ引き寄せて共に暖を取り合ったのが妙に懐かしい。
    次第にこいつも夜は俺が意地悪をしないということに気づいたのか、安心して俺の方にすり寄ってくるようになってやがったな。それに俺もそれを受け入れてた。
    今思えばあんときから俺はコイツを…

    ……ちょっとまてよ。原因は俺か。


    ……そうか。あん時からてめぇがずっと求めてた体温は、俺のか。
    俺だけじゃねえ、てめぇも大概ガキの頃から変わらねえな。
    いいぜゼル、存分に感じろよ。
    起きたらもっと熱くしてやっからよ。



    拍手押して下さった方ありがとうございます!励みになりますー!


    kbcy様コメントありがとうございます!
    まだ見ていていただいているといいのですが、お忙しい中ご連絡ありがとうございます!いつも大変励みになっていましたので寂しい思いが致しますが、また遊びに来ていただいたときの為に頑張りたいとおもいます!またお会いできるのを楽しみにしておりますね!新しい生活が良いものになりますよう、こちらこそ応援しております!
    コメントありがとうございましたー!
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