ライブ制作メモ

  • 宅配ライブ・宅配ライブ公演ツアー’13夏



    終わってからだいぶ日が経ってしまった。

    本日、9月29日。「豊橋club KNOT」からは約3週間、「西荻ターニング」からは約2週間が経過した。

    前回のライブ公演からだと約3ヶ月が経過したのだが、発売したばかりのCD『豆の芽』の宣伝も兼ねて、その間ソラマメはここ数年で初めてと断言できるほどのライブをしてきた。

    この場を借りて少し振り返ってみようと思う。



    ①宅配ライブ


    【宅配ライブ】
    ライブ公演スタイルではなかなか広まっていかない為、様々な所でライブできるようにと歌を中心にお届けするライブのこと。


    今夏、この形で様々な所で歌わせて頂いた。


    …といっても路上ライブから始まった私達にとってはこの形は原点であり、むしろ自然である。
    ソラマメは歌物なのだから…これが成立すればそれでいいのだ(^^;;


    だが【宅配ライブ】にもそれなりの難しさがある。
    その場に居るお客様を、たまたま居合わせたお客様を、短い時間で引き込ませなきゃいけない。楽しませなきゃいけない。

    もしかしたら音楽に興味がない方がいるかもしれなくて…ゆっくりお食事がしたかっただけの人もいるかもしれなくて…

    それでも歌う。
    自分達を知らない人が大半の中で歌う。歌う場がある以上、怯むわけにはいかない。


    【宅配ライブ】をやるにつれ、ソラマメの特性がはっきりしてきた。しかしそれは少々残念なことに“過去の曲に頼る”ことになってしまった。

    『OH 家〜!』や『オレンジ列車』『星のない夜空に』
    今やライブでは欠かさず歌っている『紙ひこうき、飛んだ』ももう結構古い曲になる。

    良いのか悪いのか分からないが…活動を続けていく中で、今の私は“ライブハウス”でしか成立しない曲、もしくは“ライブハウス”でしか映えない曲を作っていると思う。

    それらは居酒屋やイベントで歌うには…どうにも脆い。
    20分、30分という短いライブ時間の中では歌えないのである。

    どのミュージシャンもそうなのかもしれないが…
    その折り合いをつけるのに、私はいささか時間がかかってしまったかもしれない。「それは仕方ない」と思いつつ「これでいいのか?」と問うてしまう。

    まぁ、【宅配ライブ】でも成り立つような曲を作っていけばいいだけの話だが!そうなんだが!!


    本当にね…
    もう少し知名度があればね…
    とも思う。

    それを嘆いても仕方のないことだが…
    色々な場所で歌わせてもらうと“認知度の低さ”を思い知らされてしまいます。つまり現実を知る…





    ハッ!!
    ちょっと論点がズレましたね(^^;;
    そして切なくなってきたよね。


    そうなるくらいに…9月6日を迎えるまで身も心も【宅配ライブ】にどっぷり浸かっていたのです。



    ②宅配ライブ公演


    9月6日(金) 「豊橋club KNOT」
    9月14日(土) 「西荻ターニング」


    初めて「秋田犬」以外で【ライブ公演】を組んだ。
    他のライブハウスでも【ライブ公演】が出来るのか、試してみたかったのだ。


    …といっても「秋田犬」ではいつも40分という時間を頂いており、「club KNOT」では25分、「ターニング」では30分…


    構成を考えるのに悩んでしまった。いつもならライブ中盤に物語の伏線を張れるのだが…
    それをしてしまうと本来伝えなきゃならない“歌”が生きてこなくなる。

    結果(少々内容は変わるのだが)どちらもライブ冒頭の流れを受け最後にオチをつける…だけの展開になってしまった。


    今思えば…もっとできた気がする。もう少し考えて準備できていれば短い時間であっても【ライブ公演】を発揮できたように思う。

    自分達が懸念していた“他のライブハウス”との連携も、こちらがちゃんと準備していけば応えてくださることがわかり、
    だったら自分達は「秋田犬」でやらせてもらっているぐらいの作品を持って行けばよかった。そのように思う。

    “宅配”という名にして自分達が甘んじてしまった。

    楽しんで頂けた…ということには自信を持っている。だがもっと面白い物を持って行けた気がする!

    忙しさのせいにはしたくないが…明らかに準備が足りなかった。



    そして…



    【宅配ライブ】と【ライブ公演】はまったく別物だった!!



    とハッキリ気づいた。



    結果、切り替えなきゃ出来ないことに気づいた。



    ラーメンに例えるなら…


    【宅配ライブ】は即席ラーメン。
    その場ですぐに美味しい物を提供する、ことが役目。


    【ライブ公演】はラーメン屋さんのラーメン!

    御来店して頂き、出来たての手の込んだラーメンを提供する。

    (目指すは行列のできるラーメン屋!!)



    両方できたら強い。
    だけどそれには切り替えが必要だ。


    準備段階から【ライブ公演】モードに切り替えねばならなかった。
    それだけでも解ったことは…御の字だろうか。


    いつか…

    いつか…

    いや、近い将来、ライブ公演スタイルで地方が回れたらと思う!

    「豊橋club KNOT」は愛知県にあるライブハウスだが、そこに向かう車移動も楽しかったし、そして何よりとても良いライブハウスだった!
    やる機会があれば、また是非立ち寄りたいライブハウスだ。

    「西荻ターニング」は本当に久しぶりの出演で…ソラマメの原点でもある。
    今度やる時はもっとお客様を連れて行く。必ず!



    ③最後に


    約1ヶ月後…

    第6回単独ライブ公演「ソラマメッセ’13 〜またまた仏滅だョ!全員集合 くろまめの大逆襲〜」

    を迎える。


    うむ…。
    “くろまめ”の登場がお約束されてしまった(笑)


    内容は、はっきり正直に言ってまだ何にも決まってないんだけど…断片的に出てきているものが上手く繋がっていけばいいなぁ…と願う(^^;;

    なんとも不安だ!

    だけれども最近の思ったことややっていることが良い様に行けば…楽しいものになると思うよ♪


    いや、します!必ずします!
    なので御来場頂けたら嬉しい限りです。


    少し話は変わって皆様は『半沢直樹』と『あまちゃん』は御覧になっていただろうか?

    今回の「西荻ターニング」での宅配ライブ公演で『半沢直樹』は少し題材として使わせて頂いたが…

    どちらも視聴率が高いのも頷ける、とても良いドラマだった!

    それぞれの解釈があるとは思うのだが、この二作品に共通して思ったのは
    “作り手の圧倒的な熱量”にあると思う。それが沢山の視聴者に伝わったのではないか?

    もちろん視聴率が全てではないが…沢山の人が見たいと思う物を作るというのはとんでもないことで。作ろうと思っても作れるものではない。

    でもこの二つの作品を見て感じたのは、作り手の情熱が半端ないなぁということ。
    脚本にしても音楽にしても演出にしても、演じる役者さんも支えるスタッフさんも…面白い物を作る、という気合いが集結してて無駄がなかった。

    細部までこだわって作っていることが、見てると伝わってくる。嬉しくなる。


    ソラマメもこういう姿勢で作品を作りたいと思った。

    そりゃ限界はあるのだけど…その限界を超えていくにはギリギリの状況で踏ん張っていくしかないのかなぁと思っている。

    決して無理はしちゃいけない。ある程度の諦めも必要だ。
    だけど妥協はしたくない。難しいラインだが。


    11月3日、良い物に立ち会えたら…と思う。

    是非見に来て頂きたい!!


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